690【石川紀行】天保元年(1830)創業。砂糖が入ってくる前の時代から、砂糖を使わない飴づくりを代々受け継いできた『飴の俵屋』

北陸地方(Hokuriku)
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今回紹介しているのはとある飴屋です。
なぜ飴屋?となるかもしれませんが、この飴屋、ただの飴屋ではないのです。
なんとこの飴屋、190年以上もの歴史をもつのです。

ところで飴の原材料って何だと思いますか?
「そんなの砂糖に決まってるじゃん。」
と思うでしょ?
ところが、今では一般的な飴の原料である砂糖ですが、190年前の江戸時代の日本には砂糖は一般には普及していません。
なのに飴屋??

いろいろと不思議なことが見えてきた今回の飴屋なのですが、今回紹介しているのは、石川県金沢市にある天保元年(1830)創業の飴の俵屋です。
では、この長い歴史をもつ飴屋について紹介していきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 砂糖で作られていない飴??190年以上もの歴史をもつ飴の俵屋の飴とはどのようなものなのか見に行ってみよう。

石川の過去の記事です。

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飴の俵屋

飴の俵屋は、石川県金沢市にある飴屋です。
ただの飴屋と侮ることなかれ。
この飴の俵屋は、創業が天保元年。西暦で言うと1830年です。
当時は江戸幕府11代将軍徳川家斉の時代ですね。
伊勢神宮へのお伊勢参りが大ブームを巻き起こしていたこの時代から、190年以上もの歴史をもつ飴の俵屋。
今もまだなお当時の製法を受け継ぎつつ営業を続けている企業なのです。

この俵屋の飴の特徴は、砂糖から作られた飴ではないということです。
何しろ創業当時の頃は砂糖というものはとても貴重な物であり、庶民が口にできるものではありませんでした。
しかし、人々は何とかして甘味を得ようとします。
日本の古くから伝わる食べ物には、砂糖を使っていないのに甘い味の食べ物があったりしますよね。
それこそが庶民の人々が甘味を求めた結果考え出されたものなのです。
では、砂糖を使っていない俵屋の飴はいったい何から作られているのでしょうか。

実は甘味は砂糖以外からでも得られる方法があるのです。
それが穀物から甘味を得る方法です。
麦芽の酵素と米のでんぷんを糖化させた麦芽糖、これが庶民にとっての甘味料なのでした。
甘味を求めるために、穀物から甘味料を生み出す、先人の知恵には驚かされます。

俵屋の飴は、この麦芽糖を厳選された米と大麦、そして白山の伏流水のみを使用して、雨の俵屋だけに伝わる一家相伝の伝統的な技法を用いて創業の味を現代に伝え続けています。
保存料や添加物を一切使用していないため、温度や湿度、季節によってその製造工程は微調整していなければなりません。
糖化にかかる時間や温度、米を蒸すための時間など、受け継がれてきた技法だけではなく、職人たちの経験と勘も必要になってくる、まさに金沢の伝統工芸といっても過言ではない職人技なのです。

俵屋の飴ができるまで

俵屋の飴は次のような工程を経て作られます。

①米を洗い、米に水を十分に吸収させる。

②水分を含ませた米を蒸し、大麦の麦芽と混ぜて糖化させる。
 糖化が進むと、糖化液を分離させ取り出す。

③糖化液の水分を蒸発させる。
 仕上げの釜で火を入れながら、堅さの調製をする。

こうしてできあがるのが飴の俵屋が販売している水飴の『じろあめ』です。
厳選された素材と職人の技、そしてじっくりと時間をかけて作られているじろあめは100gで400円ほどの価格がします。
できあがった俵屋の飴には余計な混ぜ物は一切入っていません。
そのため、老若男女だれでも安心して食べることができるまさしく自然食です。
じろあめは、赤ちゃんの食事や、病人の体力回復などで愛用されています。
また完全な自然食品であるため、最近では健康増進のために選ばれています。

アクセス

JR金沢駅から1.5kmほど東に行ったところにあります。

飴の俵屋に行ってみた

それでは、飴の俵屋へ行ってみましょう。

こちらが俵屋本店です。
この建物自体が金沢市の指定保存建造物にも指定されています。
この店構えを見に来るだけでも価値があります。

昔の日本人の身長の高さに合わせているのか、入り口の高さが低いのが特徴的ですね。
今回写真がこれだけなので、商品などの詳しい写真は俵屋のホームページで確認してみてください。
じろあめだけではなく、ギフトとして贈ることができるような商品もたくさんありますよ。

あめの俵屋 - のれんを守って百八十余年。お土産に、ご贈答に。
創業天保元年、金沢で一番古いあめ屋・俵屋のWebサイトです。お土産に、ご贈答に。厳選した国内産の米と大麦、そして霊峰白山に源を発する清らかな伏流水を飴づくりに使用し、どこか懐かしい風味に金沢らしさが香ります。

いかがだったでしょうか。
現代ではなかなかお目にかかることができない麦芽糖を用いた飴。
実際に食べてみると、とても懐かしい味が口いっぱいに広がります。
自然食であるため、誰でも食べることができ、健康目的にも注目されている俵屋の飴は、金沢に訪れたときにはお土産に一つ手に入れたいですね。
今回紹介したのは本店ですが、金沢駅や小松空港などでも手に入れることができますよ。