バリ島は世界遺産『バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム』として登録されています。
この構成資産の中には、
・ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
・バトゥール湖
・ペクリサン川流域のスバック景観
・バトゥカル山のスバック景観
・タマン・アユン寺院
バリ島の文化観光はここが中心になってくるのではないかと思います。
しかし、それ以外にもレジャーから文化的なスポットまで、数多くの見どころがあります。
今回はそんなバリ島にあるとある寺院について紹介していきたいと思います。
バリ島中部にあるウブドの街からさらに25km北上したところにブラタン湖という湖があります。
この湖の岸辺に、湖とのコントラストが非常に美しい寺院、ウルン・ダヌ・ブラタン寺院はあります。
湖畔に建つ寺院としてその神秘的な姿で人気を集めているこの寺院は、いったいどのような寺院なのでしょうか。
というわけで、今回のわきみちは、
インドネシアのバリ島に関する記事です。







ウルン・ダヌ・ブラタン寺院
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院は、インドネシアのバリ島北部にあるブラタン湖の湖畔、チャンディクニン公園内にある、ヒンドゥー教シヴァ派の寺院です。
バリ北部というと標高が高い高原部になり、避暑地としても有名な場所です。
そんな場所にあるブラタン湖の湖畔に突き出す形で建つウルン・ダヌ・ブラタン寺院は、水の女神であるデウイ・ダヌを祀っている寺院です。
ブラタン湖と周辺の山々、そして寺院のシルエットとが神秘的な雰囲気を醸し出しています。
また、夕暮れ時には夕日をバックにまた異なった美しい姿を見せてくれます。
雨季になるとブラタン湖は水量が増え水面が上昇します。
そうなると、ウルン・ダヌ・ブラタン寺院は、湖に浮かんでいるかのような姿も見せてくれるのです。
ブラタン湖はその豊富な水が周囲の農地の水源として重宝されてきました。
そのため、この地に住む人々は、この生命をはぐくむ水を大切にし、ウルン・ダヌ・ブラタン寺院と共に祀り続けてきたのです。
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院は、1633年に立てられました。
ブラタン湖はバリ島の灌漑施設として非常に重要であり、ここから水が歌集に流れていきバリ島の農産業を潤してきました。
そのため、水を祀る寺院として、様々な儀式に寺院は用いられてきました。
寺院内にある最も高さのあるぺリンギメルと呼ばれる塔の中に、ヒンドゥー教の神であるシヴァとパールヴァティーが祀られています。
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院の寺院のすぐそばには仏教の仏舎利塔もあり、ヒンドゥー教の施設と仏教施設とが併設している点がユニークな点でもあります。
アクセス
ウブドから25km北上したところにあります。車では約1時間半ほどで到着します。
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院へ行ってみた
それでは、ウルン・ダヌ・ブラタン寺院へ行ってみましょう。
ウブドからは距離的にはそう遠くはないのですが、道が狭いことと渋滞が結構多いこと、標高差があることなどから、だいたい1時間半ぐらいはかかってしまいます。
バリ島は小さいにもかかわらず、移動に結構時間がかかるので、見て回るためには少し多めに時間を見て計画を立てる方がよいと思います。

ウルン・ダヌ・ブラタン寺院にやってきました。
ブラタン湖の湖畔に建つ寺院は、湖とその向こうにある山々とのコントラストが非常に美しい寺院です。

チャンディクニン公園内にある寺院であるため、広々とした敷地です。
その公園の東側に寺院のエリアは広がります。

ウルン・ダヌ・ブラタン寺院の中でも最も有名な風景がこちらではないでしょうか。
メルという多重塔が湖を背景にして際立っています。

訪れたときは若干水量があったためか、湖に浮かぶ孤島のようになっていました。
近づいてみると、手前のところからメルに向けて道があることがわかります。

ここは撮影スポットとしても非常に有名な場所です。


敷地内は広く、他にもいろいろな宗教施設的な建物が建っています。

そしてここでは、モーターボートに乗ってブラタン湖のクルージングができます。

湖上から見るウルン・ダヌ・ブラタン寺院もよい雰囲気でしたよ。
(※上の写真には写っていません。)

他にも人力のボートらしきものもありました。
乗っている人はいませんでしたが、何かの儀式的なものに用いられるものでしょうか。


いかがだったでしょうか。
バリ島の中にある数ある寺院の中でも、最もその風景が自然と調和している寺院といえばここといってもよいかもしれません。
バリの有名なタナロット寺院と双璧をなすこの寺院は、アクセスに時間はかかりますが時間をかけても訪れる価値のある陣の一つでしょう。