705【インドネシア紀行】ニューギニア島から始まり、インドネシア全域のカカオを用いたチョコレートへ『Pipiltin cocoa』

食巡り(Food/Makanan)
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徐々に世界的に有名になってきているインドネシア産のカカオ
栽培方法や加工方法がだんだんと改善されていき、良質なカカオが栽培され輸出されるようになってきました。
これまでに紹介したように、DariKのようにインドネシア スラウェシ産のカカオを用いて日本国内で展開する企業や、MongoやKrakakoaなどのようにインドネシア産のカカオを用いて国内展開する企業もかなり増加しています。

東西に広大なインドネシア。
それぞれの島々ではカカオが栽培されており、産地によってカカオの味や風味などの性格が異なります。
そんないろいろなカカオを食べ比べできれば、インドネシアの旅がさらに面白いものになりそうですよね。
今回紹介しているチョコレート企業は、そんなインドネシア内のいろいろな産地のカカオを用いて製品をつくっている企業です。
そんなジャカルタを中心にインドネシアで展開しているPipiltin(ピピルティン)について今回は紹介していきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • ニューギニア島産から始まり、インドネシア全土を取り扱うようになってきたPipiltinのチョコレート。いろいろな味を食べ比べてみよう。

インドネシアのカカオに関する記事です。

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Pipiltin cocoa

世界第三位のカカオ生産国であるインドネシア。
しかし、日本ではほとんどその名前は聞きませんよね。
それもそのはず、日本で輸入しているカカオのうち、インドネシア産は1%もないのだそうです。
しかし、現地の生産方法の改善や、知名度が向上してきていることから、今後はどんどんインドネシア産のカカオを用いたチョコレートが増えてくるのではないかと思います。
そんなインドネシア国内には、インドネシア産のカカオを使って製品をつくっている企業があります。
そんな企業の一つであるPipiltin cocoaもインドネシア国内で展開するチョコレートを製造販売する企業です。
製品は、ジャカルタの直売店やインターネットの通販で手に入れることができます。

Pipiltin cocoaの製造・流通システム

Pipiltin cocoaのチョコレートは、インドネシア人姉弟によって始められました。
Pipiltinの特徴は、インドネシア国内の農家と直接交渉し、質の高いカカオを共に作りながら、質の高いカカオに対して適正な価格を支払うフェアトレードを行い、仕入れているのです。

一般的にはカカオという農産物は、間にバイヤーなどを経由し、出来上がったチョコレートはメーカーの手によって一般の消費者に届きます。
しかし、Pipiltinは、自分たちで農家から買い付けし、製品を製造した後は、自分たちで一般の消費者に対して販売も行っています

このように、すべて自分たちで直接やり取りすることによって、様々なメリットを生み出しています。1つめは、生産者たちに適正な対価を支払うことで、生産者たちのモチベーションが上がり、それがよい農産物の生産につながるよいサイクルを生み出しているところです。
2つめは、消費者に良質な素材を使った製品を、良心的な価格で提供できることです。
3つめは、仲買業者を通さないことでPipiltin自身も適正な利益を得られる点です。
このように、チョコレートの生産から流通、消費にかかわるすべての人々がメリットを享受できる仕組みをつくりだしているのです。

また、インドネシアのカカオがなかなか日の目を見なかったのは、カカオが収穫された後の工程にありました。
よいチョコレートを製造するためには、収穫されて輸出されるまでにしっかりと発酵という行程を行わなければ、よい香りや味が出せなくなってしまいます。
しかし、インドネシアではこの発酵の工程がなかなか行われていませんでした。
Pipiltinは農家と直接取引をする際に、この発酵の工程を技術指導することで、良質なカカオを生産することができるようになりました。
ひと手間かけることで、自分たちのカカオが高く買い取ってもらえる。
これは農家の人々が良質なカカオをつくり出すための高い意欲に結びついたのです。

Pipiltinで取り扱うカカオの産地

インドネシア産と一言に行っても、東西に非常に長く、世界一島の多い国インドネシア
それぞれ育つ場所によって、収穫できるカカオの味や香りは性格が異なります。
Pipiltinで取り扱っているカカオも、最初は最も東にあるニューギニア島のランシキ産のカカオから始まりました。

現在ではさらに産地は増え、
スマトラ島のアチェ:強いカカオの香りとナッツの風味が特徴
ジャワ島のイーストジャワ:酸味の中にフルーティーさがあるのが特徴
バリ島:フルーティー且つクリーミーさが特徴
フローレス島:クローブなどの風味が特徴
スラウェシ島
カリマンタン島
と取り扱っている地域が増えています。

そして、それぞれの産地ごとにいろいろとカカオの味に特徴があります。
そういった産地の違いを楽しめるのもPipiltinのチョコレートなのです。

Pipiltin cocoaの製品

数多くの製品のあるPipiltinですが、その中から一部だけを今回は紹介していきたいと思います。

フローレス産カカオ65%

バリ島の東にあるフローレス島産のカカオを用いたチョコレートです。
フローレス島のカカオの特徴は、カカオ度億徳の酸味などが中心ではなく、クローブやコーヒーのような風味をもつ、複雑な風味を持ったチョコレートです。

イーストジャワ産カカオ65%

ジャワ島の東部、イーストジャワ産のカカオを用いたチョコレートです。
イーストジャワのカカオは、強い酸味がありますが、その中にフルーティーさやクリーミーさが見えてくる特徴をもったチョコレートです。

コーヒーチョコレート

こちらはフレーバーチョコレートですが、ベースはバリ島のカカオを用いたチョコレートに良質なコーヒーが練りこまれた製品です。
フルーティーでクリーミーな特徴を持つこのチョコレートをはじめ、Pipiltinには様々なフレーバーチョコレートもあるので試してみる価値ありです。

チョコレート・ギフトボックス・ダイバーシティ

色々な味を一気に楽しみたいのであればこちらがよいでしょう。
この製品には、
アチェ産カカオ84%チョコレート
バリ産カカオ70%チョコレート
バリ産カカオミルクキャラメルクランチチョコレート
バリ産カカオ60%シーソルト&アーモンドチョコレート
バリ産カカオ60%コーヒービーンチョコレート

これらが各5つずつ個包装されています。
産地の違いもそうなのですが、珍しいフレーバーなども特徴なPipiltinのチョコレート。
それぞれの味や風味を食べ比べながら味わってみることができますよね。

キャラメリゼ・カカオニブ&カシューナッツ

チョコレートだけでなく、カカオニブを加工した製品もおすすめです。

カカオニブというとその苦みが特徴ですが、この製品は、クラッシュしたカカオニブとカシューナッツに、ココナッツシュガーを用いたキャラメリゼがコーティングされており、甘味と苦み、食感の違いなどが一つの製品に混在しており、かなり癖になるおいしさをもっている製品です。

いかがだったでしょうか。
まだまだインドネシアでも知名度はそれほど高くはなく、日本でも一部でしか取り扱いがないPipiltin cocoaのチョコレートですが、いろいろなインドネシアのチョコレート製品の中でも最も印象に残った製品ラインナップでした。
少しお店などでは手に入れにくいのですが、インドネシア全土からインターネットでは取り寄せられるので、ぜひ一度お試しください。