709【ミャンマー紀行】有名どころもいいけれど、無数にある名もなき仏塔・寺院群も気になるバガン2

世界の世界遺産(World Heritage)
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今回もまたミャンマーのバガンにある名もなき仏塔・寺院群について書いていきます。
前回だけで終わるかなと終っていたのですが、写真がけっこうたくさんあったので2回に分けて紹介することにしました。

大きな仏塔や寺院などと比べると非常にこじんまりとしたものが並んでいますが、小さくても非常に丁寧に作られているところがほとんどです。
また、どれもほかに同じような物がない特徴をもっています。
実際、これらの小さな仏塔や寺院に訪れると、そのそばに暮らしている人がいて、管理をしているようです。
人々が生活に余裕が生まれれば、その分の費用を費やして仏塔や寺院を建てる。
そして、子孫代々とそこを大切にし続けているのですね。
この名もなき仏塔・寺院群見学はバガンに長く滞在するのであればぜひともやってみてほしいことです。
それでは第二回始めていきましょう。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • バガンでは圧倒的に多い、名もなき仏塔や寺院。個性豊かなこれらの建造物をさらに見に行ってみよう。

ミャンマーのバガンに関する記事です。

688【ミャンマー紀行】有名どころもいいけれど、無数にある名もなき仏塔群・寺院も気になるバガン
当ブログでもたびたび取り上げている、ミャンマーの世界遺産バガン。東から西に流れてきたエーヤワディー川が大きく向きを変えて南に向かう場所にあるバガン一帯は、ミャンマーの仏教の聖地として有名な場所です。ここには大小さまざまな仏塔や寺院が点在しており、有名な物から名も知られていないものまですさまじい数があることが確認できます。
655【ミャンマー紀行】今後はバガンの仏塔の上から、サンセット。足元には十分に気をつけよう
サンライズと同じく、仏塔から見るサンセットも見どころの一つだったバガン。今回はシュエサンドー・パヤーから見るサンセットの様子を取り上げていますが、こちらも同じく世界遺産になるに伴って、今回紹介しているような写真を撮影することはできなくなってしまいました。
472【ミャンマー紀行】バガンの仏塔の上から、夜が明けるサンライズをゆっくりと見てみませんか
数多くの寺院やパゴダ(仏塔)の立ち並ぶ、ミャンマーの世界文化遺産バガン。見渡す限り数えきれないほどの史跡のあるバガンでは、幻想的なサンライズ・サンセットツアーが大人気です。国内の軍事政権によるクーデターもあり訪れることが非常に難しくなってしまったバガンのサンライズを今回は紹介してみたいと思います。
447【ミャンマー紀行】バガンのエーヤワディ川の曲がり角にある有名な塔『ブーパヤー・パゴダ』
バガンの北東から南西にを流れるエーヤワディー川。この川を南に下ってくると、川岸に黄金の仏塔が見えてくることでしょう。まるで海にある灯台のような役割をもしているかのようなこの仏塔ですが、こちらはバガン遺跡の一つであるブーパヤー・パゴダといいます。
431【ミャンマー紀行】オールドバガン城壁内にて、他を見下ろすようにそびえ立つ巨大寺院『タビニュ寺院』
バガンには数多くの寺院や仏塔が残されています。余りにも数が多すぎて、どこからまわればいいのか、となってしまいますが、そうならないためにある程度の情報はあったほうがいいですよね。今回紹介しているタビニュ寺院は、そんな数多くあるバガンの建造物の中でも、多くの観光者たちが必ずといっていいほど訪れる有名な寺院です。
417【ミャンマー紀行】大地震で崩壊する前の荘厳な姿が偲ばれる。現在修復が進められているバガンを代表する寺院『スラマニ寺院』
バガン滞在中は本当にたくさんの寺院や仏塔を見てまわりました。その中でも本当に多くの人々が必ずと言っていいほど訪れる寺院があります。それが今回紹介しているスラマニ寺院なのですが、こちらはその規模といい、寺院自体のデザインといい、かなりの見応えのある寺院なのです。
365【ミャンマー紀行】オールドバガンエリアへはここから。数多くへの遺跡エリアへの入り口『タラバー門』
タラバー門は、バガン一帯の中でもその創建が最も古い遺跡であり、ただの門と侮ることなかれ、長い歴史の雰囲気を存分に醸し出しています。この門を通り抜けることで、『バガンにやってきた!』という気分が盛り上がること間違いなしです。
323【ミャンマー紀行】ここはインドか?バガンの中で異彩を放つ『マハーボディー・パヤー』
バガンではミャンマーらしい黄金の仏塔が立ち並ぶ中で、どこか別の国で見たことがあるスタイルの仏塔が目に入ってきます。それが、オールドバガンの城壁内に存在する仏塔マハーボディー・パヤーです。ここの仏塔の形は、何か他の物とは異なる印象を強烈に与えてきます。
274【ミャンマー紀行】バガンで最も美しいとされる4体の釈迦仏が納められた仏教寺院『アーナンダ寺院』
これまでもいくつかバガンにある寺院やストゥーパを紹介してきましたが、今回紹介するアーナンダ寺院は、バガンの数多くある建造物の中でも真っ先に名前があがるような寺院の一つです。その外観はとても均整の取れた寺院であり、バガンの中でも最も美しいとさえ言われている建造物です。
268【ミャンマー紀行】バガンを代表する黄金に輝く巨大なパゴダ『シュエズィーゴン・パゴダ』
シュエズィーゴン・パゴダ(仏塔)は寺院のようにその内部を自由に見ることはできないのですが、中心にある仏塔を含めた境内がかなり広く、バガンに向かう人々の目には、まず最初にこのシュエズィーゴン・パゴダの黄金に輝く仏塔がうつるのです。
208【ミャンマー紀行】バガンでは珍しい涅槃像だが、その安置場所は世界一珍しい『マヌーハ寺院』
バガンにはたくさんの寺院や仏塔があるので、たくさん見て回るとどれも同じように見えてくるのですが、今回紹介するマヌーハ寺院は、後で思い返してみても印象に残る寺院の一つです。ここには巨大な仏座像や涅槃像が部屋の空間いっぱいに置かれているのです。
139【ミャンマー紀行】バガンにある不気味な言い伝えの残る寺院『ダマヤンジー寺院』
バガンといえば無数のストゥーパ(パゴダ)と寺院が有名ですが、有名どころだけでもかなりたくさんあるので、見ごたえのある場所がたくさんです。そんなバガンの中で、その雰囲気で有名な『ダマヤンジー寺院』について書きたいと思います。

バガンの仏塔や寺院2

ミャンマー中部の、エーヤワディー川沿いにある世界遺産バガン

長らく世界遺産候補地として名前の挙がり続けていたバガンなのですが、意外なことに世界文化遺産に登録されているのは2019年のことです。
一番最初に世界遺産に推薦したのは1997年でしたが、残念ながら登録には至りませんでした。
世界文化遺産に登録されるためには、正確な資料を基に、修復する際にも極力現地に残されている材料を用いて修復されなければなりません。
当時のバガンは残念ながらその後方に則ったものではなく、近代の建材を用いて修復されていたことに原因があります。
また、遺跡地区にゴルフ場や展望台を立てて景観を崩してしまったことであったり、遺跡に電飾を巻いて飾ったりなど、数々の事情があったため世界遺産登録には至っていませんでした。

そんなバガンを変えたのが皮肉にも2016年委発生したバガン大地震でした。
この地震の被害は非常に大きく、かなり多くの仏塔や寺院が崩壊・損壊してしまいました。
この時、それらを修復するために文化財に対する適切な修復を行ったことが登録にも結び付いたのではないかといわれています。

世界遺産登録されるというめでたいことと共に、バガンの大半の仏塔や寺院は上層部への人の立ち入りを禁止しました。
あれだけ自由に上り下りができていたミャンマーですが、その分落下などの事故も多かったのだそうです。
実際、サンセットやサンライズの際の足元ははっきりとは見えません。
事故につながっても全くおかしくはない状況でした。

以前ほどは自由に見えて回ることができなくなったバガン。
しかし、この地に無数に残るこの古い建造物は、この地に生き続けている人たちの信仰心の深さを今に受け継いでいるのです。

アクセス

これまでのバガン記事でも述べているように、バガンの仏塔などには登ることが禁止されてしまいました。
おそらく小さなものであっても今後はそこに登ってみることはできないのではないかと思います。

バガンの名もなき仏塔・寺院群2

それではバガンの名もなき仏塔群や寺院群をさらに見に行ってみましょう。

ここは名もなき寺院ですが、少し規模が大きく立派な建物になっています。

上層部の造りは比較的シンプルですね。

修繕された跡がありますが、コンクリ?漆喰?
なかなかワイルドな修繕の仕方です。

中には仏の像が。
ミャンマーの仏像はこのように狭い中に入っているものが多くなっています。

こちらは別のところですが、中に仏像が見えます。

ここも敷地は大きめです。
個々の建物の造りは、バガンでは珍しいですね。

インドやインドネシアのヒンドゥーのような建物の特徴をもっています。

中に入ってみるとここは木造建築であることがよくわかる珍しい造りになっていました。

仏塔(パゴダ)が並びます。
小さくはありますが、それらが並ぶと迫力があります。

階段に沿って高さの違う屋根が連なっています。
やはりバガンのデザインとは異なりますね。

木々に覆われた中にも仏塔が。

あてもなくうろうろしてみても、

すぐに視界に仏塔が入ってきます。

こちらはレンガ造りの仏塔です。
中には仏像が安置されていますね。

こんなところにも仏塔が。

とにかくたくさんあります。
あまりにも多すぎるので、そのほとんどはガイドブックには載っていません。

大小様々なものが存在するのがわかる写真です。

こういった形の寺院は、上層部にも上ることができる階段があったりします。
2015年当時はこういったところにも自由に登ることができていました。

バガンの仏像はその彩色もいろいろです。
袈裟に身を包んだ像もよく見かけます。

この寺院の壁に近づいてみると、

小さくてもこだわりの部分がふんだんにある建物もたくさん。

こちらの寺院は登らせてもらいました。

2階からの様子です。

そしてここから撮影をすると・・・!?
こんな光景が目の前に。
全部の仏塔や寺院をコンプリートするのは難しいですね。

現在は上に登れなくなった理由がこの写真からわかると思います。
崩れたレンガの足元に、柵などもないような造られた当時そのままに伝わる、観光者のためではない建物。
一人一人がしっかりと意識しないと、あっという間に落下してけがをしてしまいます。

今登っていた寺院です。

まだまだありますよ~。

この辺りにしておきましょう。

バガンはのんびりとした町。
このように牛なども自由に散策をしています。

ヘビまで散策をしていました。

いかがだったでしょうか。
ミャンマーの名もなき仏塔・寺院群の紹介はここまでにしたいと思いますが、それぞれ名前をよく確認しておらず、具体的に紹介できないのがもどかしい所です。
しかし、あえて同じルートを巡る必要はありません。
なにせ、バガンはどこからまわってもどこにでも仏塔や寺院があるのですから、