今回は、世界の有名な食べ物について書いていきたいと思います。
パンやパンケーキにつける甘ーいシロップ。
みなさんは何をつけますか?
はちみつなどが多いかもしれませんが、メープルシロップをつけるよ、という人もいるかもしれません。
では、そのメープルシロップとは何か考えたことがありますか??
はちみつやその他砂糖系のシロップに比べると少しお高いメープルシロップ。
そしてこのメープルシロップが有名な国となれば、カナダではないでしょうか。
実際、カナダでは、世界のメープルシロップ生産のほとんどを担っているほど、カナダを代表する食べ物なのです。
カナダ土産でメープルシロップが選ばられるのも納得なほどなのです。
今回はこのメープルシロップとはどういった方法で生産されているのかについて書いていきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
カナダに関する記事です。


メープルシロップ

メープルシロップは甘味料の一つであり、カナダが世界全体の生産量の約8割を占めているほどのものです。
それもそのはず、カナダの国旗を思い浮かべてみましょう。
ど真ん中にあるカエデの葉。
これはサトウカエデと呼ばれ、英語ではメイプルリーフと呼ばれます。
もうわかったでしょう。
メープルシロップとは、このサトウカエデを代表とするカエデと関係があるのです。
サトウカエデなどのカエデ類の樹木は、カナダでは限られた夏季期間に樹木の内部に蓄えていたでんぷんを糖化し、長く厳しいカナダの冬に備えています。
そんな糖分たっぷりのサトウカエデの樹木は、根から雪解け水をたっぷりと吸い上げ、メープルシロップの元になるメープルウォーターを流しだすのです。
メープルシロップの伝統
カナダでメープルシロップの生産が盛んなのは、カナダの地に遥か昔から住んでいた先住民たちがすでにカエデの樹液が甘く、栄養価が高いことを知っていたことからもわかります。
先住民たちは、このカエデの樹液が活動のエネルギー源になることを知っていたため、この樹液を採取するために森を移動しながら暮らしていました。
そこにヨーロッパからの入植者たちがやってきて、メープルウォーターを効率よく収穫する方法を考案し広めていきます。
そして、メープルウォーターを煮詰めていくことでメープルシロップを生産する方法を考案していったのです。
伝統的な生産方法を守りつつも、徐々に新たな技術も導入されているメープルシロップの生産。
時代は進んでも、その品質に代わりはないのです。
メープルシロップの生産
サトウカエデの木が林立するシュガーブッシュと呼ばれる場所でメープルウォーターの採取は行われます。
このメープルシロップの元となるメープルウォーターですが、常に採取できるわけではなく、2~4月の春先の期間に、1つの樹木からわずか十数日しか採取することができません。
プロの生産者たちは、その時期を見極めて小穴をあけて採取口を樹木に取り付け、メープルウォーターを集めていきます。
1本の木からは約40~80Lの樹液を集めることができます。
このときのメープルウォーターは糖度がわずか2~3%ほどであり、透明な水のような液体であるため、私たちが想像しているようなメープルシロップではありません。
採取した後に、糖度66%ほどになるまで、煮詰めていくのです。
そのため、樹液が40~80L採取はできるのですが、ここから作ることができるメープルシロップは約1Lしか作ることができないのです。
いかに手間暇がかかることがわかるでしょうか。
採取されたメープルウォーターは、シュガーハウスという小屋に集められます。
そこでその樹液を高温で煮詰め、水分を取り除き、さらに不純物を取り除いて煮詰めていくと、私たちがよく知っているメープルシロップが誕生します。
カナダではこの伝統的な方法を用いて、メープルシロップの生産が行われています。
カナダの中でもケベック州がその生産のほとんどであり、ケベック産のメープルシロップのブランド価値を維持し、その価格を安定させるため、販売量や流通方法などは厳しいルールの下で行われているのだそうです。
いかがだったでしょうか。
色々な種類がある甘味料の中でも、メープルシロップがいいお値段がするのはこのような生産の経緯があるためなのです。
しかし、他の甘味料では得られないような上品な味のメープルシロップ。
なかなか手に入れにくく、たくさん使うこともできないものではありますが、使ってみるとそのよさは存分にわかることでしょう。
カナダ産のメープルシロップ。一度試してみてはいかがでしょうか。