793【食巡り】海外各国で見かけることができるレッドブル。しかし、日本のそれとは少し異なるようで『海外のレッドブル』

食巡り(Food/Makanan)
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レッドブルといえば何を思いつくでしょうか?
モータースポーツをはじめ、数々のスポーツの世界に一大勢力を築いているレッドブル勢ではありますが、もともとといえば今では一般的に認知されるようになったエナジードリンクの草分け的な存在のドリンクです。

世界で一番売れているエナジードリンクであるレッドブルですが、日本には2005年から参入してきた、まだまだどちらかというと新参者な部類に入ります。
しかし、世界ではそれ以前から販売されていました。
強烈なカフェインに、大量の砂糖と炭酸。
疲れた体を覚醒させるこの世界を席巻するエナジードリンクとは、どのように誕生して、これほどまでの勢力になっていったのでしょうか。

今回は世界のレッドブルについて調べてみることにしました。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 世界中で誰もが知っているエナジードリンク。なぜ短期間でこれほどまで世界中を席巻するエナジードリンクとなったのでしょうか。

レッドブルとは

レッドブルは、世界で最も販売されているエナジードリンクです。
その数は日本を含めて年間75億本とされており、世界中の人々が一年間に1本は飲んでいるほどの数を誇っているのです。
これほどワールドワイドに成功した飲料というのはなかなか珍しいものなのではないでしょうか。

日本で見かけるようになったのは2005年頃から。
そのため、日本国内ではまだまだ新しい飲み物だなあという感じがしますが、世界では1987年から販売が行われていました。
ところが、日本に入ってくる前までのレッドブルの認知度といえばかなり低く、どちらかというと、同社が力を入れているモータースポーツの方が先に認知されていっていたほどでした。
また、海外製のレッドブルはカフェイン等の含有量がかなり多く、数本飲めば死ぬ!という噂までもが流れていたほどの飲み物なのでした。

もちろん現在日本で販売されているレッドブルはそんなことはありませんが、1本に1杯のコーヒーほどのカフェインなど、体を覚醒させる物質が入っているため、大量に飲むのは厳禁です。

レッドブルの歴史

そんな世界中で愛飲されているレッドブルですが、もともとはどこの国で誕生したものか知っていますでしょうか?
ヨーロッパの飲み物??と思ってしまうかもしれませんが実はなんとその発祥はタイなのです。
1978年から東南アジアのタイで販売されていたグラディン・デーンという飲み物が、後のレッドブルなのです。
パッケージは現在の牛が向かい合うものと同じなのですぐにわかるでしょう。

タイ国内では、先行していたリポビタンDを追撃するために考案されたグラディン・デーンではありましたが、その壁は厚く、リポビタンDを上回ることはできませんでした。
そんな折、1984年にオーストリア人のディートリヒ・マテシッツがタイ以外の国際的な販売権を獲得したことによって、英語でレッドブルと名称を変え、販売を開始します。
現在でもタイの創業者一族はグラディン・デーンとレッドブル双方の過半数の株式を有しており、タイ国内ではグラディン・デーンを、それ以外のヨーロッパなどではレッドブルを、というようにどちらも販売が続けられています。

レッドブルの販売戦略は、宣伝広報活動戦略が非常にド派手なことで知られています。
2005年から日本でも販売が開始した折には。サンプリングカーと呼ばれる巨大なレッドブル間を担いだ車が街中を走り回り、それに乗ったレッドブルガールズがサンプル缶を配布するというPRが積極的に行われました。

レッドブルのPR戦略はそれだけにとどまらず、若者たちを中心に人気を誇るスポーツに参入することによって積極的に宣伝戦略を行っています。
しかもただ単にドリンクメーカーが片手間に参入するようなものではなく、多額の費用を投入し、どの世界でも一大勢力を誇る規模にまでなっていることが特徴なのです。
特にF1の世界では、レッドブル・レーシングと、スクーデリア・アルファタウリと2つのチームを有し、すでにワールドチャンピオンも獲得するほどの強豪チームとなっています。
また、独自の育成システムも非常に好調に機能しているのです。
F1以外にも、オートバイレースや、サッカー、エクストリームスポーツなど、若者に強く訴求するスポーツとかかわっており、それと共に自社が販売するレッドブルドリンクの販路拡大に努めているのです。

このように同社は宣伝活動を積極的にすることによってそのブランド価値を高めていく戦略をとっているのです。
『レッドブル、翼を授ける。』
と聞くとだれもが知っているでしょう。
これほどの短期間で、これほど認知度を高めたレッドブル。
その勢いはまだまだ衰えを知りません。

いかがだったでしょうか。
現在では様々なフレーバーが販売されるようになったとはいえ、レッドブル一本でここまでの世界的大企業になった同社。
その販売戦略のワールドスケールの大きさには驚愕ですよね。