797【映画あれこれ】かの有名なこの人物を、一人の少女として新たな角度から映画化した『マリー・アントワネット』

映画あれこれ(Movie)
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「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない。」
このセリフを聞いたことがあるのではないでしょうか。
誰のセリフだったかなあ、と思い返してみると、歴史上のとある悪女が浮かんでくる緒ではないかと思います。
その人物こそが、フランス国王ルイ16世の王妃だったマリー・アントワネットです。
しかし、冒頭のセリフ、実はマリー・アントワネットが発したセリフではないということがわかっています。
それがわかっていてもなおこのセリフがマリー・アントワネットを象徴するようになっていることからもわかるように、それだけ贅の限りを尽くし、庶民からはかけ離れていた生活をしていたと考えられる王妃だったのです。

しかし、二つの大国の政治的な動きのためにその人生がほんろうされた一人の少女。
その重圧は私たちでは想像することもできません。
であれば、一人の人間マリー・アントワネットはどのような人物だったのか。
一人の少女のリアルを考えるとこの映画に行きつくかもしれません。
それが、2006年公開の映画『マリー・アントワネット』なのです。
ただの伝記映画とは違い、全編を通してポップなノリが続いていく感のあるこの映画。
上映時には賛否両論あった映画なのだそうですが、一体どのような映画だったのでしょうか。

今回はこの映画『マリー・アントワネット』について紹介していきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 歴史的事実を淡々と語る伝記ではなく、一人の少女の成長を描いた映画、マリー・アントワネットを観てみよう。

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映画『マリー・アントワネット(2006)』

2006年に公開された映画『マリー・アントワネット』は、フランス国王ルイ16世の王妃だったマリー・アントワネットの生涯をえがいた映画です。
有名女優であるキルスティン・ダンストが主演を務めた伝記映画です。
しかし、ただの伝記映画ではなく、歴史上の人物であるマリー・アントワネットの生涯を忠実に再現する映画というわけではありません。
一人の少女が、2つの大国の政治的な動きの中で翻弄され、誰も周りには知る人のいない孤独の世界へやってきた、その少女の成長を時には明るく、時には面白く、しかし史実として抑えるべきところはおさえながら完成した映画なのです。
そのため、上映時には賛否両論巻き起こった映画でもありますが、その斬新なマリー・アントワネットの取り上げ方は、画期的な映画の一つではないかと思います。

物語は、1769年、マリー・アントワネットが14歳の時点からスタートします。
オーストリア王家の一員であるマリー・アントワネットは、オーストリアとフランスの同盟関係をきゅ化するための政治的な策略の一つとして、母親であったマリア・テレジアによってフランス王室類16世の妻として嫁ぐことになります。

生まれた国とは違う異国の地、フランス。
もちろんのことながらそこでマリー・アントワネットは数々の苦労をしていきます。
誰も知り合いのいない中で、いつまでもよそ者扱いされること。
男性の性的機能に問題があったルイ16歳によって夫婦生活がなく、いつまでも子供ができないことによって、宮殿内では陰口が叩かれること。
そんな過大なストレスが積もりに積もったマリー・アントワネットは、歴史的に良く知られているように税の限りを尽くしていくようになります。
ド派手な衣装を着飾り開かれるパーティー、そしてギャンブル。
ほしいものは何でも買う大胆な浪費癖。
挙句の果てには仮面舞踏会で知り合ったフェルセン伯爵との禁断の関係・・・。
段々と、私たちの知るマリー・アントワネットの実情に近づいていきます。
しかし、彼女がそのようになってしまったのも、彼女を取り巻く環境が彼女にとってとても厳しいところからきていたのです。

そんなルイ16世とマリー・アントワネット夫妻ではありましたが、後に4人の子宝に恵まれるようになります。
しかし、時代はフランス革命の時代へと突き進んでいきます
王宮で税の限りを尽くしていた生活を送っていたマリー・アントワネットへもその矛先は向きます。
しかし、夫のルイ16世と共にフランスに残ることを決断するマリー・アントワネット。
歴史ではとらえられた2人はこの後、民衆の前で処刑されるという結末を迎えます。
しかしこの映画ではそこは具体的には語られません。
全編を通してあくまでマリー・アントワネットの視点として描かれるこの映画。
異国の地にやってきた少女の苦悩。
そして、母となり、フランスの王家の人間として国に残ることを決断する一人の女性。
そのような視点でマリー・アントワネットをとらえ、描いた作品というのは珍しいのではないかと思います。

自分の力だけではどうにもならない人生を選ばざるを得ない立場にいる人間。
しかし、そういった人々にもたくさんの苦悩があり、それらを乗り越えてそれぞれの人生を紡いでいくのです。

歴史は勝者が作る。
フランス革命によって終わりを告げたフランス王家は、歴史的にみると敗者です。
そのため、素晴らしい人物だった、というような伝わり方はしていません。
しかし、稀代の悪女にもそこに至るまでには理由があった、ということなのです。

いかがだったでしょうか。
今回はマリー・アントワネットを取り上げた映画を紹介してみました。
このマリー・アントワネットは何度か映画として取り上げられています。
なんとなくのイメージだけで歴史的な人物をとらえるのではなく、こういった伝記映画を通して、違った視点から新たな気づきがあるのではないでしょうか。
そこから、その人物を取り巻く国々の様子などに興味がわいていけば、旅につながっていくのではないかと思います。

実際この映画は、フランスにあるヴェルサイユ宮殿で撮影が行われています。
そうなると、映画の撮影場所巡検、してみたくなりませんか??