今回は台湾のお土産についてです。
前回は台湾土産の代名詞的なパイナップルケーキを紹介しましたが、台湾ではこんなお土産もあります。
日本では高級食品である珍味、からすみです。
その形が中国から伝わった墨である唐墨に似ていることからその名前が来ています。
ボラをはじめとして、魚類の卵巣を塩漬けしたものなのですが、日本でも三大珍味の一つとして重宝されており、なかなかのお値段がします。
日本と同じく、四方を海に囲まれている台湾では、このからすみが名産品なのです。
そのため、お土産として、日本で買うよりもかなり安い価格でからすみが手に入ってしまうのです。
今回はそんな台湾のお土産として多くの人々から選ばれているからすみについて紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
台湾の食に関する記事です。



台湾のからすみ

からすみは、ボラを主としてその卵巣を用いて作られた珍味です。
ボラだけではなく、日本では鰆やサバの卵巣を使って作られているものもあります。
台湾ではアブラソコムツという魚の卵巣を使って作られていることもあるそうです。
魚から採取した卵巣を塩漬けし、塩抜きをします。
最後に天日干しをして乾燥させて完成したものがからすみです。
出来上がった形が中国から伝わった墨である唐墨ににていたことから、からすみという名前で呼ばれています。
からすみの歴史は相当古く、元々はヨーロッパのギリシャやエジプトなどで製造されていたのだそうです。
現在でもイタリアやスペインでも作られているなど、思っていた以上に世界で広く重宝されているのです。
ヨーロッパで主に作られていたからすみでしたが、そこから中国に伝来しました。
日本に伝わったのは安土桃山時代であるといわれており、当時の明朝から日本の長崎に伝来したといわれています。
伝来当時はサワラの卵巣で作られるのが主だったそうなのですが、日本では日本近海で多くとれるボラの卵巣を使う方法が主になっていきました。
その味わいなのですが、そのままで食べるには非常に固いからすみ。
少しずつ切って、あぶりながら食べていきます。
卵巣のたんぱく質がアミノ酸へと変化し、卵巣の食感はなくなっています。
しかし、その代わりにねっとりとした食感へと変化しています。
凝縮された塩辛さと、チーズのような味わい深さをもっており、酒の肴として、重用されています。
焼いて食べるのが基本的なからすみですが、焼いたからすみをご飯にのせて作るからすみ茶漬けにしたり、すりおろしてパスタやサラダなどにかけて食べたりします。
日本国産のからすみであれば、安いものではは5000円ほどでもあったりしますが、一般的には軽く10000円は超えてくる高級珍味として有名です。
そんな高級珍味のからすみなのですが、台湾でもたくさん作られています。
台湾では烏魚子と書いて販売されているからすみですが、日本のものに比べると非常にお安くなっています。
大体日本の半額ほどで購入できると思っておけばよいでしょう。
安かろう悪かろうではなく、台湾の主に南部で採られた新鮮なボラの卵巣を用いて作られたからすみは高品質であり非常においしく、日本人観光客にも大人気のお土産なのです。
空港のお土産屋からはじまり、街中の土産屋やデパートなどでも簡単に見つけることができます。
また、専門的に取り扱っている店や、市場などでも売られており、さらにお安く手に入れることができるのです。
そのため日本では高級珍味のからすみではあるものの、台湾のお土産として気軽に買って持ち帰ることができるのです。
そんなからすみの大生産地である台湾ではありますが、それでもおめでたい特別な日に食べるのが一般的なのだそうです。
そのため、どこのお店に行っても食べられるの?と探してみると意外と見つからないかもしれません。
めでたい日に高級なからすみをつつきながらその日を祝う。
食べ物でめでたい日をお祝いするという習慣は、どこの国でも同じなのかもしれませんね。
台湾産のからすみを持ち帰ってきて、おめでたい日を祝ってみてはいかがでしょうか。
いかがだったでしょうか。
日本にいているとなかなかに高級な食材であるため手が出せないからすみ。
しかし、台湾であれば思う存分この高級なお味を堪能することができるのです。
一度からすみの独特な味を知ってしまうと、また食べたくなってしまうことは間違いないでしょう。
台湾で購入するときのおすすめの方法は、街中の評判の専門店を探すこと。
質の良い原材料を用いて、しっかりとした製法で作られているからすみを探して、お土産として持ち帰りましょう。
高級食材のお土産ということで、もらった人はびっくりするかもしれませんね。