857【韓国紀行】なぜ韓国の地でこれほど発展したのか!?世界中から愛されている漬物『キムチ』

食巡り(Food/Makanan)
この記事は約4分で読めます。

今では世界中で味わうことができるようになった韓国の漬物であるキムチ
野菜を唐辛子で包んだあの真っ赤なフォルムは、見ただけで辛さが口の中によみがえってきそうな感がありますよね。
しかし、ただただ辛いだけの漬物ではなく、本場で味わうキムチは、辛さの中に塩辛さや酸味、うま味や甘味まで感じられるものであり、箸が止まらない韓国の伝統食となっています。

しかし、よくよく考えると、唐辛子というものはもともとはアメリカ大陸の中でも中南米を原産とする香辛料。
なぜこれだけ韓国で伝統的な食べ物として取り扱われているのかという点について、それには歴史的な経緯もあったのです。

今回はそんなキムチについて調べてみることにしました。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 深いうまみで大人気の漬物、キムチ。その旨さの秘密は何なのでしょうか。

韓国に関する記事です。

619【韓国紀行】最近はチーズ版が有名だが、いま改めてオリジナルを考えてみよう『タッカルビ』
チーズタッカルビ、といえばご存じでしょう。タッカルビと聞くと、鍋の大部分がとろけたチーズであふれたこれを思い出すことと思いますが、もともとのタッカルビはこんなにチーズあふれるものではありませんでした。
576【韓国紀行】実弾射撃が楽しめる韓国の穴場スポット『ソウルガンクラブ~木洞射撃場~』
今回紹介しているのは、日本では当たり前のことながら許されない拳銃による実弾射撃です。韓国のソウルでは、実弾射撃ができる実弾射撃場があります。ここでは、全く経験がないビギナーの人でも、実弾射撃を気軽に体験することができるのです。
481【韓国紀行】先史時代から現代まで、朝鮮戦争が中心の朝鮮半島における戦争と軍事に関する『戦争記念館』
韓国はこれまでに数々の戦いの歴史を乗り越えて、今があります。その中でも同じ民族同士で戦いあった朝鮮戦争は、忘れてはならない歴史の一つなのでしょう。そんな戦争の歴史から教訓を学び次の世代へとつなげていく施設として、韓国のソウルには戦争記念館という施設があります。
468【韓国紀行】600年の歴史を持つ李氏朝鮮時代の王宮『宗廟・昌慶宮・昌徳宮』
今回は当ブログで初めて韓国の話題を取り上げたいと思います。韓国の首都ソウル中心部には、かつて朝鮮半島を治めていた李氏朝鮮王朝時代の政治の中心であったソウル城郭エリアがあります。その中心に、国王によって政務が執り行われていた宮殿をはじめとする建造物が残されています。

キムチ

キムチとは韓国の漬物であり、代表的なものでは白菜のキムチであるペチュキムチ、大根のキムチであるカクテキ、キュウリのキムチであるオイキムチといったものが代表的なキムチですが、その総数は200種類以上もあるのだそうです。

キムチ=唐辛子というイメージがありますが、そうなってくるとただただ辛い漬物のように思いますよね。
しかし実際に本場のキムチを味わってみると、辛さは比較的控えめではあるものの、甘みや酸味なども感じられるような複雑な風味が絡み合った味わいになっていることがわかるのではないでしょうか。
これは、キムチというものが単なる唐辛子をまぶしただけのものではないという点が挙げられます。
キムチを作るときには、まずは主となる野菜に対して唐辛子のほかに塩やニンニク、魚醤や魚の塩辛といった魚貝系の材料を混ぜ合わせ、しっかりと漬け込んだ作り方をしているため、唐辛子の辛さだけではなく、複雑なうま味を感じるものとなっているのです。
しかも唐辛子という作物は、暑い地域であればあるほどその辛さが増します。
韓国のような冬になれば雪が降るようなそれほど気温の高くならない地域で栽培された唐辛子はそれほど辛みが強いわけではありません。
そのため、本場の本格的なキムチであればあるほど、ただ単に辛いだけの食べ物ではないのです。
発酵食品であるため、栄養的には乳酸菌をはじめビタミン類も豊富であるため、健康食品としても非常に注目を集めている食品なのです。

そんなキムチを作るために欠かせない唐辛子ですが、もともとは中南米の比較的暖かい地域で栽培されていたものでした。
そういった気温の高い地域では、唐辛子の強い発汗作用を求めて様々な料理で香辛料として使われていたものでした。
アメリカ大陸がヨーロッパの人々によって開拓された15世紀以降、その強い殺菌作用に注目が集まり、ヨーロッパだけではなくアジア各国にもあっという間に広まったのでした。
世界的にこれほど消費されるようになったのは、比較的歴史が浅いことがわかるでしょう。
また、暑い地域だけではなく、どのような環境であっても栽培が容易であることがこれほど広まった要因でしょう。
そういった気候が辛さに影響する作物であることから、同じ韓国国内であっても北に行けば行くほど辛さが控えめになっていく傾向があるのだそうです。

そんな世界的に瞬く間に広まった唐辛子ですが、実は韓国に唐辛子が伝来したのは、16世紀ころに日本を経由してからなのだそうです。
しかし、日本ではそこまで唐辛子が伝統的な食になるまでの広がりは見せなかったものの、日本から伝わった韓国ではこの唐辛子をそれまで作られていた漬物に使うようになり、キムチという独自の漬物が誕生したのでした。

本場の韓国で食事をすると、このキムチが副菜として提供されます。
主菜の周りに小鉢がたくさん並べられ、お変わり自由になっていることが多いでしょう。
その際には、見慣れた唐辛子の赤が鮮烈なキムチをはじめ、本場以外ではなかなか食べることができない、スープのようになっている水キムチなどもあります。

キムチは日が経つにつれその酸味が増していきます。
最初の頃はそのまま漬物として味わうのがおすすめですが、酸味が強くなってくるころになってくると、キムチチャーハンやキムチチゲなど、キムチを使った各種料理に使うとよいでしょう。

いかがだったでしょうか。
現在では世界中で消費されることになったキムチ。
日本でも食べることができる場面が数多くありますよね。
しかし、本場で食べられるキムチ以外は、どうも辛さだけが強く強調されているように思います。
そのためキムチ=辛いというイメージがどうしても強いように感じてしまいますが、一度本場の木無理を味わってみると、その複雑な風味のとりこになってしまうかもしれませんよ。
キムチの奥深い世界を堪能してみてはいかがでしょうか。