872【雑記】遠く離れた島国の関係。そこには、先の大戦が結びつけたつながりがあったのです『パラオ語と日本語』

雑記
この記事は約4分で読めます。

日本語が公用語の国というのは世界の数多くの国の中でも日本だけですよね。
英語やスペイン語などの言語では、いくつかの国で公用語として使われている言語もありますが、日本語はなかなかそうはなっていません。
ところが、日本だけの公用語だと思っていた日本語。
日本以外にも日本語を公用語としている地域をもっている国があるのです。
その国を太平洋に浮かぶ島国、パラオと言います。
その中の一つの島である州、アンガウルでは公用語の一つとして日本語が採択されているのです。

しかし、公用語として採択されているものの、実際にそれを用いている住民はいないのだそうです。
しかしなぜ、日本から遠く離れたこの島国の一地域で公用語になっているのか。
そして、パラオの主な言語であるパラオ語には、日本語につながるものがちらほら見られるのです。
この二つの言語のつながりとはいったい何なのか。
今回はこのパラオ語と日本語とのつながりについて調べてみることにしました。

(※パラオ語学習の内容ではありませんのでパラオ語について勉強を始めるきっかけ程度の意識で読んでいただければと思います。)

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 今もなおつながりが見えてくる2つの言語、パラオ語と日本語。そこには、歴史的な経緯があったのでした。

パラオ語と日本語

パラオ語は、太平洋の島国であるパラオで主に話されている言語です。
その話者は、パラオに住む人々を中心に約15000人と、かなり少ない言語となっています。
このパラオに住む人口は、世界で4番目に少ないことでも知られています。

そんなパラオなのですが、この国を構成している島の一つであるアンガウル州ではなんと日本語が公用語になっているのです。(しかし、アンガウル州で実際に日本語を用いて生活をしている人はいないのだそうです。)
なぜ、遠く日本から離れたこの国で日本語が公用語になっているのか?
さらに、パラオで生活をしていると、日本語から取り入れられたと考えられている言葉が数多くあるのです。
非常に不思議なことですよね。

その原因は、第一次世界大戦から太平洋戦争までの時代にさかのぼります。
この間に日本は太平洋の島々を統治していった歴史がありました。
日本は、統治していった国において、日本文化や日本語教育を盛んに行っていました。
そのため、元々日本が統治していた国や地域の高齢者の中には日本語を話せたり理解できる人がたくさんいるのです。

そして、積極的に日本語教育が行われた結果、パラオ語の中には多くの日本語が取り込まれたのでした。
日本が統治した国々の中でも、日本を嫌悪し日本語を否定している国も多くありますが、パラオのように積極的に取り入れ、今もなお使われており、公用語として残している地域もある国もあるのです。
そこには、どのような感情があるのか、言葉に対する経緯をたどるだけでもその片鱗が見えてきますよね。
パラオは約4000年前から人類が住んでいたと推定されていますが、その後大航海時代になってスペインやドイツがやってきます。
その際に、それまで島には存在していなかった病気が持ち込まれたことや、労働力として搾取されたことによって大多数のパラオの人々が亡くなったと考えられています。
その後やってきたのが、第一次世界大戦時の日本。
日本は多くの日本人をここに移住させました。
そして最初に行ったことは、ライフラインの整備や教育環境の整備。
日本による都市開発によって、パラオは驚くほど近代的な姿になっていったといわれています。
また、ヨーロッパ各国と違って、島民の教育にも力を入れたり、極力差別がない容易勤めたこともパラオに日本というものが受け入れられた経緯ではないでしょうか。
日本撤退後はアメリカの信託統治をうけたのちに独立となりますが、それでもなお日本の影響が残り続けている国なのです。

そんなパラオ語と日本語のつながりなのですが、なんとパラオ語の約2割ほどの言葉が日本語に何らかの関連があるのではと言われています。
その中でもとにかくよく使われている代表的な言葉が『大丈夫』です。
まさか異国の地でこの言葉を聞くことになるとは。ですよね。
OK!
No problem!
これらは海外の地でとっさに出てしまうことでしょうが、相手から突然『大丈夫!』とくると、逆に躊躇してしまいそうですよね。

さらには、日本語に由来をもつ人の名前があったり、敬称としてさんづけがあったり(これは他国でも、日本人に対して使ってくる場合も多いですが。)も多くあるようなのです。
これだけ日本に対して親日感を出してきてくれる国パラオ。
今日でも数多くの日本人がこの国を訪れていることからも納得ですよね。
そんなパラオには、大戦中の兵器の残骸や、戦没者の葉か、顕彰碑など大戦の遺物が数多く残されています。
パラオを訪れたときには、こういった歴史につながる場所も訪れておきたいですね。

いかがだったでしょうか。
日本だけが日本語公用語の国だと思っていましたが、調べてみると世界にはまだまだ知らないことがあるのですね。
言葉から歴史的なつながりがわかる。
どんなきっかけでも、世界へとつながっていることがわかる事例ではないでしょうか。