886【北海道紀行】かつての日本最東端の駅。チャシを巡る旅には立ち寄り必須の『根室駅』

北海道(Hokkaido)
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日本で一番東の端にある駅とはどこにあるでしょうか?
頭の中に地図が思い浮かんでいることでしょうが、どのエリアが思い浮かんでいるでしょうか?

本州のどこかなーと考えている人。
残念ながら本州ではありません。
そうです。
日本最東端の駅とは北海道にあるのです。
その駅の名前とは東根室駅という小さな駅になります。

ただし、今回紹介するのは東根室駅ではありません。
東根室駅が日本最東端の駅となる前に日本最東端だった駅。
その駅こそが、道東の町 根室にある根室駅なのです。
今でこそ最東端の駅は東根室駅に譲っていますが、有人の駅として最東端にあり、根室の町の中心はまさしくこの根室駅です。

では今回は、この根室駅について紹介していきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • かつて日本最東端の駅であり、JR根室本線の終着駅である根室駅を見に行ってみよう。

これまでの道東の記事です。

1094【北海道紀行】海を隔てた先にある北方領土を望む資料館『望郷の家 北方館』
『望郷の家 北方館』は、望郷の家という建物と、北方館という建物が連結した施設。ここでは、この場所を訪れた人々が北方領土に関する資料を閲覧したり、実際の島々を眺望したりということで、日本が抱えるこの問題を忘れず、そして正しく理解してもらうことにつながっていくのです。
1080【北海道紀行】根室開拓の最前線。ここから根室が拓けていった『開拓使根室出張所跡』
北海道の東の端にあるのが根室です。この根室には、かつて開拓使根室出張所というものが置かれていました。この根室に出張所を置くことによって、根室だけではなくこの辺りの花崎や野付と呼ばれる地域が管轄されていました。その出張所があった場所に、現在は標柱が建てられており、『開拓使根室出張所跡』として残されています。
997【北海道紀行】根室にある回転寿司店。しかし、根室の回転寿司は、ただの回転ずしではないのです『祭囃子(まつりばやし)』
なーんだ、回転ずしか・・・、と思うかもしれませんが、根室の回転ずしを侮ってはいけません。その回転寿司店は、祭囃子(まつりばやし)と言います。この回転寿司店。根室にある回転寿司店だけあって、大手チェーン店の回転寿司店とは一味も二味も違うお店となっているのです。
985【北海道紀行】すぐ裏手には風連湖を望む道の駅『道の駅 スワン44根室』
今回紹介しているのは北海道の道東にある道の駅です。先日紹介した、道東にある巨大な湖 風蓮湖。この風蓮湖を南側から一望できる場所にある道の駅があるのです。その道の駅とは、道の駅 スワン44ねむろと言います。
975【北海道紀行】知床クルーズの玄関口ウトロにある巨大な道の駅『道の駅 うとろ・シリエトク』
今回紹介しているのは、北海道の道東、知床にある道の駅です。知床峠を挟んで、東にあるのが、道の駅 知床・らうすです。そして、西側にも道の駅が用意されているのです。その道の駅を『道の駅 うとろ・シリエトク』というなんとも不思議な名前の道の駅です。
968【北海道紀行】根室にあるゲストハウスで、道東の街を満喫しませんか『ネムロマン』
今回紹介しているゲストハウスも、少し広めの一軒家を使ったゲストハウスです。北海道の根室にはゲストハウスという選択肢がほとんどありませんでした。そのような根室に素敵なゲストハウスができたのです。そのゲストハウスとは『ネムロマン』といいます。
958【北海道紀行】日本本土最東端の岬。日本で一番早く朝日が昇る『納沙布岬』
日本本土の中で最も一日で早く日が昇る場所は??太陽は東から登って、西に沈みます。となると、もっとも日本本土の中で東の端になるのはどこかということですよね。地図を見てみてそれがどこになるのかなあ、と探してみると、北の大地にその場所があることがわかるかと思います。その場所は北海道は道東の根室にある、納沙布岬(のさっぷみさき)なのです。
936【北海道紀行】乙女の涙と呼ばれる知床の滝。そこまでの道のりは恐ろしいのですが・・・『フレペの滝』
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931【北海道紀行】北方領土を望む日本の東端、納沙布岬にある『北方領土資料館』
根室を含めた道東の地域には、北方領土に関する施設が数多くあるのです。その中でも今回紹介しているのは北方領土資料館という施設です。この施設は、日本最東端である納沙布岬にある資料館となっており、北方領土のことについて学ぶことができる資料館となっています。
918【北海道紀行】知床半島を横切る横断道路にある、世界遺産知床を望む峠『知床峠』
知床の中心を横断する道路が知床横断道路であり、その最も高いところに知床峠があります。世界遺産知床を一望できる場所にある知床峠。ここからはどのような光景が広がっているのでしょうか。世界遺産の知床を横断する知床横断道路にある広大な美しい景色を眺めることができる知床峠に行ってみましょう。
916【北海道紀行】ああ知ってる!香川県の…!?ではなく、北海道にある『金刀比羅神社』
全国各地にある金刀比羅神社なのですが、今回紹介しているのは北の端にある北海道は根室の金刀比羅神社です。そして、北方領土にも近いこの金刀比羅神社には、かつて北方領土にあった神社のご神体もここに移され置かれているのです。
915【北海道紀行】「叫びの像」「別海北方展望塔」も隣接する道の駅へ行ってみよう『道の駅 おだいとう』
いずれは北海道と切り離されてしまうのではないかと言われている、ラムサール条約にも登録されている(砂嘴)である野付半島。この野付半島を会場奉公4km先に臨むの野付郡にある道の駅。その道の駅を『道の駅 おだいとう』といいます。 非常にこじんまりとした、不思議な形の道の駅なのですが、この道の駅にある建物は、別海北方展望塔と呼ばれています。
909【北海道紀行】世界遺産知床の入り口にたたずむ、大人気の道の駅『道の駅 知床らうす』
北海道は、知床半島の中ほど。そんな場所に、北方領土の国後島に日本で最も近い道の駅があります。その道の駅とは、『道の駅 知床・らうす』。不思議な名前をしているなあと思いますが、地名です。羅臼という町にあるこの道の駅は、この道の駅を過ぎると世界自然遺産である知床の自然の光景を眼前に眺めることができる知床横断道路の羅臼側の起点となります。
897【北海道紀行】ヲンネモトチャシと共に、きちんと整備されたチャシ跡『ノツカマフ1・2号チャシ跡』
ヲンネモトチャシ跡は非常に整備状況がよく、納沙布岬からも近いことから、観光に訪れる人が多い所ですが、それに次いで整備が進んでおり見やすくなっているのがノツカマフ1・2号チャシ跡です。ノツカマフ1号チャシ跡とノツカマフ2号チャシ跡とが並んだ形になっており、一緒に2つの場所を見て回ることができます。
892【北海道紀行】街中にポツリと立つ歴史ある教会の建物『根室キリスト教会』
今回はそんなキリスト教の教会の中でも、根室にある根室キリスト教会について書いていきたいと思います。が、実際に中に入ったわけではなく、その外観を見たときにかなり歴史を感じさせる建物だなあ、とフィーリングを感じたのが実際であり、なかなかここについての資料は少なかったりするのではありますが、印象に残った建物の写真と共に紹介をしていきたいと思います。
874【北海道紀行】妄想紀行が現実に!!かつてアイヌの人々の拠点だった『チャシ』とは何なのだろうか
日本百名城の栄えある登録ナンバー001。北海道根室にある根室半島チャシ跡群。1番でありながら、北海道の中でも唯一道東の離れたところに存在する百名城。そんなところに城などあるのか?と誰もが口にすることでしょう。そう思うかもしれませんが、あるんですここには。チャシが。
397【妄想紀行】日本百名城の栄えあるNo.1の城跡。しかし、ここへ訪れるのは非常にハードルが高く…『根室半島チャシ跡群』
日本百名城ですが、その城ナンバーの01にある城をご存知でしょうか?北から順番に番号を振られているため、ナンバー01の城は北海道にあります。その名を、『根室半島チャシ跡群』と言います。

根室駅

根室駅は、JR北海道が有する根室本線(花咲線)の終着駅です。
この根室駅は、かつて1959年から1961年までのわずかな間だけ、日本で最も東の端にある駅でした。
1959年までは、かつて存在した根室拓殖鉄道の歯舞駅(歯舞とは言いますが、根室半島にあった駅です。)が日本の東の端にあった駅でした。
その後、歯舞駅は路線廃線・廃駅となり、日本最東端は根室駅となります。
ところが、その2年後の昭和36年には、東根室の地域にも住宅が増えてきたことで新たに東根室駅が設けられることとなります。
根室線は根室市街地の西側にある河川をさけるため、大きく東側からまわりこんで根室駅につながるルートになっています。
そのため、東根室駅ができたことによって、日本で最も東の端にある駅の称号は東根室駅に譲ることになりました。
ほんのわずかの間だけでしたが、日本最東端だった機関があったのが根室駅なのです。
今ではその称号は譲ってしまいましたが、東根室駅は無人駅。
そのため、有人駅の日本最東端の駅は、今もなお根室駅なのです。

そんな根室駅が誕生したのはなんと大正時代。
大賞10年(1921)に南西にある西和田駅から延伸が行われ開業した駅です。
この根室駅からさらに貨物用の視線として、北東にある根室港駅までの視線も設けられていましたが、昭和40年には貨物支線が廃止となっており、根室港駅も廃駅となっています。

駅舎は平屋のコンパクトな構造ではあるものの、根室本線の終着駅であり、根室の町の中心にある駅であることから、年間でも6万人ほどの利用があります。
一日平均では100人ほどの利用があります。
ところがその年間の利用者数はかなりこの数年で激減しており、JR北海道の苦境の状況がこの根室駅からも見えてくるかのようです。
根室半島にある根室駅ではありますが、日本最東端の納沙布岬までは根室駅からさらに東に30kmほど移動しなければなりません。
根室駅からさらに東に行きたい場合は、この根室駅前から納沙布岬行のバスを利用することができます。
根室駅からバスに乗って約45分間で納沙布岬に訪れることができます。

この根室駅の名物のひとつが、ご当地弁当です。
2018年から始まったこの取り組みですが、根室駅発着の一部の列車を利用したときに、ホームまで駅弁を届けて販売してくれるサービスなのだそうです。
この根室駅で受け取ることができる名物弁当が『さんま丼』と『さんまそば』弁当なのです。
海産物が恐ろしいほどに美味い根室。
その根室で味わうさんまは格別の味ではないでしょうか。
さらにもう一つ、『やきとり弁当』というものも。
こちらは焼き鳥とありますが、実際に弁当に入っているのは豚串です。
??
なお、このご当地弁当サービスは、根室駅でも受け取る音ができる『やきとり弁当』は、東根室駅でも受け取ることができます。
また、西にある落石駅では『たこ飯弁当』というものもあります。
全て味わってみることもできそうですよね。

アクセス

根室駅は、JR根室本線の終着駅となります。

根室駅に行ってみた

それでは根室駅に行ってみましょう。

こちらが根室駅になります。
根室の町を代表する駅だけあって、平屋の駅舎ではありますが、そこそこの大きさを誇ります。

駅舎内の待合室です。

こちらが窓口となります。
営業開始は5:20ですが、営業終了は17:00であるため、非常に早く閉まってしまいます。

釧路から根室までの根室本線(花咲線)と、日本最東端の納沙布岬までのルートの説明がありました。

噂のご当地弁当の写真がありました。
残念ながら電車には載らなかったのでこの弁当にもありつけませんでした。

駅舎のすぐそばにはインフォメーションセンターがあります。

根室の情報があり、それ以外にも売店などもあるので、根室土産もここで手に入れることができます。
また、日本百名城『根室半島チャシ跡群』のスタンプはここにも置かれています。

この隠語メーションセンターの左側にはバスターミナルがあり、納沙布岬行のバスもこちらから発着しています。

いかがだったでしょうか。
北海道の中でもなかなか行くのにハードルが高い根室。
しかし、日本の4つの端への到達を達成したければ、行かなければいけない場所ですよね。
その際にはこの根室駅は情報収集にはぴったりの場所でしょう。
合わせて東根室駅も訪れて、日本最東端の有人・無人駅を全て訪れてみませんか。