902【映画あれこれ】原爆投下からわずか8年。この出来事を風化させまいとした人々によって作られた映画『ひろしま』

映画あれこれ(Movie)
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人類初の原子爆弾が投下され、恐ろしいほどの被害を出した広島。
たった一発の爆弾がおびただしい被害を出したこの出来事は、すでにあれから75年が経とうとしている現在でも忘れてはいけない出来事です。
この人類が再び引き起こしてはいけない原子爆弾の悲劇というものをおこさないためにも、しっかりと次の世代にこの事実を受け継いでいかなければならない。
そのために、原子爆弾に絡んだ書籍や映画などの作品は数多く作られています。

そのような原子爆弾を取り上げた作品の中でも、原爆の悲劇からわずか8年後という時代に、実際に広島での原子爆弾の様子を目の当たりにした多くの一般のエキストラの人々が参加した映画があります。
その映画を『ひろしま』といいます。

この映画、海外では映画祭の賞を受賞するほどの高い評価を受けた映画だったのですが、日本では大手の映画配給会社から上映が拒否され、この映画の存在そのものが人々の記憶の中から消えてしまっていました。
ところが、映画の完成から半世紀をすぎ、この映画が再び脚光を浴びるようになり、日本でも広く知られることになりました。

今回はこの映画『ひろしま』について紹介していきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • ひろしまのあの日を、実際に被爆した人々が参加して映像化された作品。語り継いでいかなければならないこの映画を見てみよう。

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映画『ひろしま』

映画『ひろしま』は、広島への原子爆弾投下からわずか8年後の1953年に公開された映画作品です。
この映画では、広島に投下された原子爆弾と、あの日の出来事によって多くの人々の運命が変わってしまったことについて生々しく映像化されています。
それもそのはずであり、映画製作者たちは、原子爆弾投下直後の広島の姿をいかにリアルに再現するかにこだわって作られたということです。
そのために、この映画は一般の人々88000人もが参加し、実際に被爆した人々、原子爆弾投下後の広島の街を目の当たりにした人々も多く参加したのでした。
撮影は実際に被爆者の人々が被爆した場所なども撮影で使われます。
中には、撮影であるものの、そこからあの日の地獄絵図がフラッシュバックしてしまうことも少なくはなかったようです。

そんな多くの人々の協力のもとに、原子爆弾の悲劇を多くの人に伝えるために作られたこの映画。
そんな努力もむなしく、実際にこの映画が公開される段階で問題が生じます。
当時は、日本が敗戦し、アメリカから多くのものが日本へと入ってきていた時代。
この映画を見た大手の映画会社は、映画のある部分の内容が反米的であるということから上映を拒否したのでした。
そのため、映画『ひろしま』は、大々的に多くの人々の目に触れるのではなく、人々の記憶から忘れ去られていきました。

そんな過去のものになってしまっていたこの映画。
しかし、制作から半世紀が経って、この映画に脚光が集まることとなったのです。
多くの人々の思いが詰まったこの映画を、多くの人の目に留まらせたい。
そのきっかけとなったのは、日本ではなくアメリカのメディア会社なのでした。
このことから、この映画はアメリカをはじめ、ヨーロッパやアジアなどの国々で上映されていきました。
核廃絶を訴える人々の思いは、国境を越えるのですね。

映画『ひろしま』の舞台は、原子爆弾の悲劇から7年経ったある日です。
主人公の女子高生がある日の授業中、鼻血を出して倒れます。
この日の授業は、原子爆弾のこと。
このことがあの記憶をフラッシュバックさせたのと共に、じつは女子高生は原子爆弾による白血病に置かされていたのでした。
このクラスにはほかにも原爆症で苦しんでいる生徒が多くいます。

そして映画の舞台は1945年8月のあの日になります。
7年前の原子爆弾投下前の広島には、いつもと変わらぬ人々の生活がありました。
しかし、そんな普通の生活は広島に投下された原子爆弾によって多くの人々の命が奪われ、多くの建物が倒壊しました。
人々が苦しみうごめく広島の町は、まさしく地獄絵図。
主人公の女子高生の大切な家族たちも原子爆弾によって命を奪われてしまったのです。

日本はその後、ポツダム宣言を受け入れ、戦争は終わります。
しかし、被爆者たちによって戦争に終わりはありませんでした。
原子爆弾のというかによって今後70年は人は住めないだろうといわれる広島の土地。
主人公だった女子高生はとうとう息を引き取ってしまいます。
しかし、原子爆弾の投下によって運命を変えられて絵しまった人々の苦しい生活はまだまだ続いてきます。

映画の最後は、原爆ドームに向かって数万人の人々が歩いていきます。
核兵器の悲惨さを多くの人に伝えたい。
人々の願いが、長い時を経て、多くの人々の目に留まるようになったのです。

いかがだったでしょうか。
原子爆弾をテーマにした映画は数あれど、この映画ほど画面を通してリアリティを感じた映画はありません。
人々が苦しい覆いを乗り越えて映像化され、現在に残されているこの映画。
そこから簡易取ることができることは非常に多くあるのです。