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どの湖も独特な名前で有名な湖の数々ですよね。
これ以外にもたくさんの湖があります。
その中には、よく知られていない湖もたくさんあるわけで。
今回紹介しているのは、北海道の北にあるクッチャロ湖です。
クッチャロ湖??
屈斜路湖でなしに??
そうです。
別に間違っているわけではありません。
クッチャロ湖です。
実際にこの名前を初めて聞くと、「間違ってますよ~。名前」。
と言われることも多々あるようで。
実際この湖ですが、水鳥などの湿地帯での生態系を守るための条約であるラムサール条約に日本でも3番目に登録された湖だったりするのです。
ではこのクッチャロ湖とはどのような場所なのか、紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
道北に関する記事です。

クッチャロ湖
クッチャロ湖は、北海道の北部、浜頓別町にある湖です。
湖ではあるもののその水は淡水と海水とがまじっている汽水湖となっています。
湖自体は北側にある小沼と、南側にある大沼とがあり、その2つが結びついてクッチャロ湖として知られています。
2つの湖は、1kmほどの長い水路を通じて連絡しています。
オホーツク海のすぐそばの部屋に開かれたことと、汽水湖であることから、元々は海であったことがなんとなくわかるのではないかと思います。
実際、海であったところが砂州によって長い時間をかけて湖となった経緯をもつ海跡湖(かいせきこ)なのです。
現在でも海水が入り込んでいるのは南側の大沼から入り込んでいるため、大沼は海水成分が濃く、小沼はかなり淡水に近くなっているのだそうです。
この湖の特徴は、なんといっても1989年にラムサール条約の登録湿地に登録されていることです。
ラムサール条約とは、湿地の保存と水鳥の生息地としての生態系を守るための条約となっています。
このラムサール条約に、釧路湿原と伊豆沼・内沼に続いて登録された日本3番目の湿原なのです。
ヨシやミズゴケなどの映える湿原であり、数多くの植物が見ることができます。
また、コハクチョウやヒドリガモなどが飛来する湖であることも大きな特徴となっています。
日本とロシアとを渡る水鳥たちの重要な中継地となっているのがこのクッチャロ湖なのです。
大沼の湖岸には、この湖を楽しむことができる様々な施設が設けられています。
まずはクッチャロ湖にやってくる水鳥について学んだり観察したりすることができるクッチャロ湖水鳥観察館です。
ここではラムサール条約に登録されている湿地としての価値の普及啓発や、湖をモニタリングする拠点として設けられた博物館であり、誰も無料で入ることとができます。
平成7年の開館以来、訪れる人々にクッチャロ湖に飛来する水鳥の情報を発信し続けています。
野外カメラや望遠鏡などが常備されているため、湖やってくる野鳥を観察することができます。
次に、温泉があることです。
公共宿泊施設であるはまとんべつ温泉ウィングが営業されていますが、それと共にコテージが設けられており、温泉入り放題で宿泊することもできます。
最後に、クッチャロ湖畔キャンプ場です。
クスまでそのまま入ることができるオートキャンプ場となっており、湖を眼前に望むことができる、素晴らしい立地のキャンプ場となっています。
ただし、熊の出没情報があるときはクローズになってしまうので情報収集は必須です。
なお、はるか南にある北海道の屈斜路湖と非常に似た名前になっていますが、どちらもアイヌの言葉であるクッチャロからきているのだそうです。
意味としては沼の水が流れ出る場所ということであり、それが一方ではクッチャロ湖となり、もう一歩では漢字もあてられて屈斜路湖となったのでした。
アクセス
基本は車でですが、電車の場合JR音威子府駅からバス約1時間30分乗車し、浜頓別ターミナルで下車してから徒歩で約10分の場所にあります。
クッチャロ湖に行ってみた
それではクッチャロ湖へ行ってみましょう。

こちらがクッチャロ湖です。
ここはクッチャロ湖畔キャンプ場側から眺めた大沼です。
非常に穏やかな湖ですね。

水鳥が飛来する湖ということで、それにちなんだ施設や看板などがたくさんです。
野鳥観察ができるスポットとして、観光客や研究者たちには大人気の場所だそうです。


湖畔にあるいろいろな場所や施設の説明がありましたが、激しいくらいに詠みにくい看板になっていました。
いかがだったでしょうか。
鉄道での行き来がとてつもなく不便な場所であるため、なかなか訪問することが難しい湖ではありますが、それだけに野生の水鳥たちにとっては訪れやすい場所でもあるのでしょう。
多くの人々の手によってその自然の景観が守られ続けているクッチャロ湖。
訪れてみる価値はあると思いますよ。