金刀比羅(ことひら)と聞いたらどこを思い浮かべますか?
これはこんぴらさんとしても親しまれている、香川県の金刀比羅宮です。
長ーい会談で有名なこんぴらさんですが、全国でも非常に有名な神社ですよね。
ところで、実はこの金刀比羅神社とは、全国各地にあるのです。
その数600。
名称は、金刀比羅神社、琴平神社、事比羅神社、金比羅神社とありますが、これらは全て香川県の金刀比羅宮を総本宮とした、分社なのです。
そんな全国各地にある金刀比羅神社なのですが、今回紹介しているのは北の端にある北海道は根室の金刀比羅神社です。
そして、北方領土にも近いこの金刀比羅神社には、かつて北方領土にあった神社のご神体もここに移され置かれているのです。
今回はこの北の端にある神社、根室の金刀比羅神社について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
これまでの道東の記事です。















金刀比羅神社
金刀比羅神社は北海道の根室市にある神社です。
香川県にある金刀比羅宮を総本宮とした、分社であるのがこの金刀比羅神社です。
この根室に金刀比羅神社が創祀されたのは文化3年(1806)のことでした。
北洋漁業の会学者であった高田屋嘉兵衛が、守護神として祀ったことがその始まりとされています。
昭和61年には創祀180年記念祭が行われ、その際に高田屋嘉兵衛の銅像が立てられています。
その後、根室に住む住民一同の請願もあり、開拓使庁の認可を受けた後任の神社として現在地に移されました。
讃岐にある金刀比羅宮の御祭神である大物主神(おおものぬしのかみ)、事代主神(ことしろぬしのかみ)、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)の御三神を祀っています。
最初は漁業発展の守護神として始まった琴平神社ですが、今ではこの地域の人々から信仰を集め、漁業や商業の発展を祈るだけではなく、家内安全や子孫長久の守護神としても、深く信仰されるようになっています。
この金刀比羅神社の特徴的な点としては、昭和21年に北方領土の島々にある神社11社のご神体を仮鎮座している点です。
国後島(近布内神社・老登山神社・東沸金刀比羅神社)と色丹島(色丹神社)だけではなく、そのさらに歯舞群島にある多楽島(金刀比羅神社・市杵島神社・大海龍王神社)、水晶島(琴平神社・市杵島神社)、志発島(東前金刀比羅神社・西浦泊稲荷神社)にあった神社のご神体が預けられているのです。
そのため、各社の例祭日には祭典が行われています。
その際には、元島民や子孫の方々が訪れて、一日も早い北方領土の返還を祈願しているのだそうです。
昭和52年にはすぐそばに社務所が設けられました。
さらに、平成18年には創祀200年記念として社務所を新築しました。
現在の社務所では、御朱印をもらうことができたり、神輿殿・お祭り資料館が併設されています。
金刀比羅神社例大祭も毎年8月9日から11日にかけて行われています。
アクセス
根室駅から北に2kmほどの場所にあります。
金刀比羅神社へ行ってみた
それでは、根室の金刀比羅神社へ行ってみましょう。

こちらは金刀比羅神社の駐車場です。
小高い丘になった上のところに神社はあります。

駐車場の一角には、社務所があります。
御朱印がもらいたい場合はこちらでもらうことができます。
また、神輿殿・お祭り資料館の中の、入って右側にあります。
後ほど入ってみましょう。

そしてこちらが金刀比羅神社です。
上の写真にあるのが東神門です。

案内もありました。
一番奥には海を眺めることができる展望台もあります。

こちらは手水舎です。

この時は特別に彩られていました。

それでは中に入っていきましょう。
風鈴祭りのようなものが行われていたので、上の写真のように飾られていました。


こちらが正神門になるのだそうですが、駐車場は東神門及び西神門側にあります。

入ってすぐ左側には神馬像があります。

そしてここが御社殿です。

コロナの影響で金刀比羅神社例大祭はずっと中止となっているようです。
3年連続での中止の状況ですが、次の年こそは開催できるとよいですね。

御社殿横には厄割の岩という岩があります。
社務所で厄割の玉を購入し、願いを込めてこの岩にめがけて投げ込んで打ち砕くとよいのだそうです。

こちらにご神体をおさめている、北方領土の神社の数々が書かれています。

では、神輿殿・お祭り資料館に入ってみましょう。


神輿が中央に展示されています。

かつて、北方領土のどこに神社があったかがかかれている地図ですね。

日本のどこからお参りにやってきたか、シールを張り付けていました。

いかがだったでしょうか。
今回は北海道の東の端にある金刀比羅神社を紹介してきました。
全国各地にある金刀比羅神社の支社であるだけでなく、北方領土にあった神社のご神体も祀る神社として、多くの人々から崇拝されている根室を代表する神社に行ってみませんか。