927【旅ノウハウ】日本の伝統、百人一首。その舞台となった場所を巡ってみる旅というのはいかがでしょうか②(21~40)

旅のノウハウ(Travel)
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歴史を彩る人物たちの和歌が100首集められたのが百人一首です。
飛鳥時代から鎌倉時代に詠まれた百人一首の歌の数々には、実際の京都や奈良の場所を表したものがに詠まれています。

その中には、その和歌が詠まれた場所について表されているものも多くあるのですが、和歌を元にしてその場所を見に行ってみるという旅はどうでしょうか。
今も残る場所に行ってみて、詠み人が感じた心の動きを感じ取る旅というのも面白いかもしれませんね。

今回はそんな古き良さを知る旅、百人一首を巡る旅はどうだろうか、第二弾について書いていきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 和歌に詠まれた場所が長い年月を越えてつながる旅。そんな旅に出かけてみませんか。

過去の百人一首にまつわる記事です。

871【旅ノウハウ】日本の伝統、百人一首。その舞台となった場所を巡ってみる旅というのはいかがでしょうか①(01~20)
歴史を彩る人物たちの和歌が100首集められたのが百人一首です。百人一首が詠まれた時代は、飛鳥時代から鎌倉時代。今では誰でも知っているこの百人一首はこれらの時代に応じて、その多くが近畿圏、現在の京都や奈良を中心に詠まれたものとなっています。その中には、その和歌が詠まれた場所について表されているものも多くあります。では、和歌に詠まれた場所を見に行ってみるという旅はどうでしょうか。

百人一首を巡る旅②

百人一首とは、13世紀に成立した秀歌撰であり、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけた活躍した藤原定家によって選ばれた和歌集です。
古くは飛鳥時代の天智天皇から、鎌倉時代の順徳天皇まで、それぞれの時代を代表する100人の歌人による優れた和歌を一首ずつ選んでいます。
その百人一首の詠まれた時代は、まだまだ近畿圏が中心だった時代。
詠まれている和歌の中には、今もなお残る風光明媚な場所が数多く読まれているのです。
となると、めぐって見たくなりませんか、その場所を。
そして、感じてみませんか、詠み人が感じた気持ちを。

では、百人一首に詠まれている場所にはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は21~40の和歌についてです。

25 名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人にしられで くるよしもがな 

逢坂山とは、”あふさかやま”という読みになりますが、実際に読むと”おうさかやま”となります。
大阪のこと?と思ってしまうかもしれませんが、ここに出てきている逢坂山とは、京都府と滋賀県の間にある山のことなのです。

この逢坂山は、一緒に夜を過ごすという意味を持っています。
この歌は恋の歌。
逢いたくても会えない男女が、誰にも知られることなく会いに行けるといいのに、という会いたい願いがかなえられない気持ちをを表した和歌なのです。

26 小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ

この和歌は、もみじの名所として有名な京都の佐賀にある小倉山の紅葉の美しさを詠んだ和歌です。
もみじの美しさを楽しむためにみゆき(天皇が行う旅行)に出かけていた宇多上皇は、小倉山の咲き誇る見事な紅葉に大いに感動します。
そして、子である醍醐天皇にも見せたいものだが、それまでは散らずに待っていてくれ、といったことを聞いた作者である貞信公が、上皇の気持ちの代わりに読んだとされています。

この小倉山は、平安時代の貴族たちに非常に好まれた風光明媚な場所なのです。

27 みかの原 わきて流れるる 泉川 いつみきとてか 恋しかるらむ

なにやら聞きなれない川の名前が入っている和歌です。
この和歌に詠まれている”泉川“とはどこのことなのでしょうか。
泉川とは、京都府を流れている木津川のことなのです。
そして、その木津川が流れる”みかの原“とは、その木津川の北側に広がる盆地のこと。

まだ会ったことがないけれど、うわさに聞く美しい女性。
そんなあなたがなぜこんなに恋しいのでしょうか、という恋心を詠んだ和歌なのです。

31 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪

吉野の里とは、現在の奈良県吉野町のこと。
かつて室町時代には、南朝が置かれた場所です。
その時代よりもさらに昔、奈良時代に栄えた吉野は、雪や桜の名所として知られ、多くの和歌に詠まれている場所です。
そのため、平安時代には多くの人々によってあこがれを持たれていました。

吉野の里を訪れていたある冬の日の夜明け。
明け方の柔らかい月の光かと思ってしまうような白い雪が吉野の里に降り積もっている様子を詠んだ和歌です。

いかがだったでしょうか。
今回はここまでとしたいと思います。
実際にその風景を見たり、気持ちを感じたりしたわけではないものの、歌の意味を知ることでその光景が頭の中に広がる。
これは、目で見てその光景が脳裏に焼き付くのとはことなり、一人一人独自のイメージが広がる文字特有のものですよね。
まして、その歌に出てきている場所には実際に訪れることができる。
その場所では詠み人の気持ちとリンクする瞬間があるかもしれませんね。

百人一首はまだまだあります。
第三弾を乞うご期待ください。