935【雑記】北海道はアイヌの人々に伝わる言語。しかし、危機的な状況にある『アイヌ語』

雑記
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世界には数多くの言葉があります。
おそらく私たちが考えている以上に多くの言葉が存在するので、そのすべてを知ることということはできないかもしれません。
そして、数多くあるということは、だんだんと使用する人がいなくなっていき、言語として消滅してしまう危機にある言葉というものも数多くあるわけです。

ところで、日本の北海道といえば、北海道に古くから住むアイヌの人々がいます。
このアイヌの人々。コミュニケーションにはどのような言葉を用いていたのか気になりました。
北海道に数ある、不思議な名前の地名などから、アイヌの言葉というものが存在していることは知っていましたが、その詳細について詳しく知っているでしょうか。
そうして調べてみると、やはりありました。
アイヌの人々の言葉、アイヌ語が。

ところがこのアイヌ語。
調べてみると、このような言葉があったことと同時に、この言葉が消滅の危機に瀕していることもわかったのです。
今回はこのアイヌ語について調べてみました。

(※アイヌ語学習の内容ではありませんのでアイヌ語について勉強を始めるきっかけ程度の意識で読んでいただければと思います。)

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 日本語とは異なる系統をもつアイヌ独自の言語。しかしその言語は、今消滅の危機に瀕しているのです。

アイヌ語

アイヌ語とは北海道に居住するアイヌ民族の人々が使用してる言語です。
日本語とは系統が異なる全く孤立した言語となっています。
アイヌの人々は古くから北海道およびその周辺の島々。
樺太や千島列島などの範囲に住んでいました。
明治になって、日本政府の世策によって多くの人々が北海道に移住。
アイヌの人々に対して日本語教育も行われるようになりました。
また、北海道に住んでいたアイヌの人々も日本各地に分散していきます。
そのため、現在ではアイヌの人々であってもそのほぼ全員が日本語を話しています。

では、現在アイヌ語を話している人々はどれほどいるのでしょうか。
その数はなんと5人以下なのだそうです。
しかも残るアイヌ語の母語話者も平均年齢は80歳を超えている状況なのです。
そのため、国際連合教育科学文化機関によって、消滅危険度が極めて深刻な状況にあると評価されています。
さらには、かつてその居住地域によってアイヌ語にも方言がありました。
現在この消滅危険度が極めて深刻な状況にあるとされているのは北海道アイヌ語であり、樺太の方言である樺太アイヌ語、千島列島の方言である千島アイヌ語をはじめ、北海道アイヌ語以外のアイヌ語の方言は、20世紀に消滅してしまっています。

そんな消滅の危機に瀕しているアイヌ語ですが、アイヌ語を残そうとする保存活動が1980年以降活発になってきていることも確かです。
そのため、アイヌではないもののアイヌ語を学ぼうとする人々も若干ではあるものの増えてきているのだそうです。

そのような状況にあるアイヌ語ですが、主には口承で受け継がれてきた文字をもたなかった言語でした。
しかし、漢字を用いる中国や漢字を取り入れた日本、独自の文字をもつロシアなどが周辺にあったアイヌでは、そういった人々と交流を行うため文字を使うことができるようになった人もいましたが、アイヌ民族としては独自の文字を取り入れようとすることはありませんでした。
そのため、現在記録として残っているアイヌ語は、アイヌの人々と交流のあった周辺諸国の人々の記録が主となっており、仮名文字やラテン文字、キリル文字などで、アイヌ語の音を文字に置き換えて記録として残されています。

ではアイヌ語とはどのような特徴をもつ言語なのでしょうか。
母音は日本語と同じく5つの母音をもち、12種類の子音と組み合わせることで音を表しています。

また、文法は日本語と同じく主語+目的語+動詞となっています。
しかし、そこにいろいろと接辞などが加えられるためその点については日本語とは異なる文法規則となっています。

北海道には、不思議な地名が数多くあるなと思ったことがあるかもしれませんが、これらももとはアイヌ語であったものに、漢字をあてて地名にしたものが数多くあるためこのようになっているのだそうです。

いかだがったでしょうか。
日本にある言語の中で、今現在最も消滅に近い言語がアイヌ語なのだそうです。
しかし、そのような言語を保存し、受け継いでいこうと考える人々がいることも確かです。
言葉にはその民族の歴史が宿ります。
アイヌの言葉の中に日本語と似たような単語があるということは、かつてのアイヌの人々と日本人との間に交易があったことを言葉そのものが伝えてくれています。
言語からその歴史をたどるということは、そのことがたびにつながっていくかもしれませんね。
北海道に残るアイヌ語の痕跡をたどってみたくなりますね。