神社の中でも「神宮」を名乗っている神社とはどこがあるでしょうか。
有名なところでは、伊勢神宮や出雲大神宮(出雲大社)などではないでしょうか。
これら、神社が神宮を名乗るということは、そこには特別な由緒をもつ神社のみに神宮を名乗ることができるようになっています。
つまり特別な承認が必要なわけですね。
そういったものなので、神宮を名乗る神社というものは多くはありません。
では、北の大地北海道には神宮はあるのでしょうか。
あるんです。
その名も『北海道神宮』といいます。
こちらも昭和39年までは札幌神社と呼ばれていたのですが、名将が変更となり北海道神宮となりました。
この北海道神宮がとこにあるかというと、北海道の円山公園・円山動物園に隣接する場所にあるのです。
この北海道神宮の敷地内には、ある人々を祀っている末社があります。
今回紹介しているのは、『開拓神社』といいます。
“開拓”という言葉からもわかるように、この神社には、北海道を開拓した多くの功労者を祀ったものなのです。
今回はこの開拓神社にスポットを当てて紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
北海道絡みの記事です。




















開拓神社
開拓神社とは、北海道の円山公園に隣接している北海道神宮の敷地内にある末社であり、
円山公園駅から西に向かって歩き、北海道神宮を目指して円山公園を突っ切ると、その途中に開拓神社はあります。
北海道神宮(前身の札幌神社)が創建されたのは明治のことですが、この開拓神社の起源は昭和13年(1938)です。
ちょうど北海道開拓70年を記念してその歴史が始まりました。
神社の名前にもなっている”開拓”からもわかるように、北海道をかつて開拓した功労者たちを祀っている神社です。
そういった北海道の礎となった37人の御霊をご神体としています。
37人の功労者とは次の人々となります。
・武田信廣
・松前慶廣
・佐藤信景
・村山伝兵衛
・松田傳十郎
・本田利明
・伊能忠敬
・高田屋嘉兵衛
・栖原角兵衛
・最上徳内
・近藤重蔵
・間宮林蔵
・中川五郎治
・鈴鹿甚右衛門
・井上長秋
・松前徳廣
・田崎東
・鍋島直正
・島義勇
・松川弁之助
・続豊治
・下國安芸
・清水谷公考
・早川弥五左衛門
・松浦武四郎
・吾妻謙
・佐野孫右衛門
・伊達邦直
・黒田清隆
・小林重吉
・永山武四郎
・岡本監輔
・伊達邦成
・東久世通禧
・田村顕允
・岩村通俊
・依田勉三
何人かは知っている名前も含まれるのではありませんか?
自然環境厳しい自然条件の中で北海道を開拓していった先人たちの功績なしには現在の北海道はありえません。
こういった人々の開拓の精神をしっかりと次代に受け継いでいくためにも、この神社が存在しているのです。
この開拓神社で有名なのが、日本最大級の4.5トンもある大神輿です。
この大神輿を多くの人々で担ぐ開拓神社大神輿渡御が有名となっています。
しかし、あまりの大きな神輿であるため、500人以上もの担ぎ手が必要なこともあり、人を集めたり費用面がネックになったりと、なかなか運営も大変なようです。
その例祭は、8月15日となっており、この日は蝦夷地が北海道と改称された碑なのです。
このような開拓神社ですが、北海道を発展に導いた人々を祀っているということであるため、仕事運や勝負運に対しる御利益が強い神社とされています。
なお、開拓時神社は御朱印ももらうことができます。
しかし、開拓神社前の社務所は無人となっています。
そのため、開拓神社の御朱印が欲しい場合は、北海道神宮でもらうことができるのでそちらまで移動する必要があります。
アクセス
札幌地下鉄の円山公園駅から、西に400mほどの場所にあります。
徒歩だと15分ほどです。
開拓神社に行ってみた
それでは、開拓神社へ行ってみましょう。

北海道神宮の境内に開拓神社はあります。
うっそうとした森の中を進んでいくと、

こちらが開拓神社です。
誰も自由に入ることができますが、拝殿には夜間は入ることができないので注意が必要です。

こちらのご神体である37柱(人)について紹介がありました。

こちらが正面からです。
手前にあるのが拝殿なのですが、柱だけで壁がない開放的な拝殿となっているのが特徴です。
その奥に見えるのが本殿であり、2018年に建て替えられたのだそうです。
いかがだったでしょうか。
今回北海道神宮内の末社の一つである開拓神社について紹介しました。
他意にも末社があったり、もちろん北海道神宮そのものもまだまだ今後取りあげていきたいと思います。