980【雑記】かつて中米に存在した国。その期間はわずか〇日間『アイレク共和国』

世界のわきみち(World)
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現在世界には数多くの国があります。
様々な歴史を経て現在の形に至っていますが、2000年を過ぎてもなお、新しい国が誕生したりと、世界は動き続けているわけです。

しかし、新しい国ができるということは、無くなってしまった国もあるのです。
今回紹介した国は、かつて世界に存在した国なのですが、現在はすでに亡くなってしまっている国です。

なんとその国が存在した機関というのは2日間のみ
しかもそれほど昔の話ではなく、1990年代の話なのです。
実際この地域に住んでいる人々も知らない人がいるというほど、一瞬だけ存在した国。
この国をアイレク共和国と言います。

どこにあったのかというと、現在の中米ニカラグアとコスタリカの間に存在した国なのです。
中米の国々となるとあまりなじみがないので頭の中にぱっと思い浮かばないかもしれませんが、細長い中米地域の北側にニカラグア、南側にコスタリカという位置関係です。
そして、ニカラグアの中にニカラグア湖という巨大な湖があるのですが、この湖のちょうど南の東西に細長い地域にアイレク共和国はありました。

では、なぜこんな小さな地域に国が誕生し、誕生したにもかかわらずたった2日間で消え去ってしまったのでしょうか。
今回はこのアイレク共和国について調べていきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • え!たった2日間で亡くなった国!?アイレク共和国とはどのような経緯ででき、消えていった国なのでしょうか。

アイレク共和国

アイレク共和国とはかつて1995年の6月26日に誕生した国です。
そして、1995年の6月28日にはなくなってしまった国です。
28-26=・・・・・2!?
そうです。
たった2日間しかこの世に存在しなかった国なのです。
おそらくこれは世界の歴史で見ても最も短い歴史の国なのではないでしょうか。
そんなアイレク共和国とは、どのような経緯で誕生した国であり、なぜたった2日間で消え去ってしまったのでしょうか。

アイレク共和国があった場所は、現在のニカラグア国内にあるニカラグア湖の南の東西に細長い地域でした。
この地域には、元々は少数のコスタリカ人が住んでいた地域なのでしたが、ここに数多くのニカラグア人が移住してきて、コスタリカ人とニカラグア人が混在している地域でした。
なぜニカラグア人が多数移住してきたのかというと、この地域がワニの棲息地だったためでした。
このワニを捕獲して、その皮を輸出するために多くの人々がこの地に移住してきました。

しかし、1990年になると、ニカラグア政府が自然保護の名目でワニの捕獲を禁止にしてしまいます。
それに反発したこの地域の人々が独立宣言をして誕生したのがアイレク共和国でした。
このアイレク共和国となった地域なのですが、実はニカラグアなのかコスタリカなのか、どちらに属するのかいい加減な状態で長期間放置された地域だったのです。
本来ニカラグアとコスタリカの国境とされていたのは、ニカラグア湖から南に3.2kmの位置でした。
そして1905年に正確な測量が行われることになりました。
ところがこの測量の時期、ニカラグア湖やそれに連なる川などが増水の時期であったため、ワニや毒ヘビなどが大量に発生し、測量隊が近づくことができない時期なのでした。
測量隊は時期を改め、再度測量を行えばよかったものの、そのまま測量を行い、本来の国境よりも約6km南のところに国境の石標を置いてしまったのです。
そして、その石標が正しい国境と思われてしまうようになってしまったのです。

そうなると、ニカラグアの領土ではもともとない地域であることに加えて、コスタリカも140年近く領有権を放置している地域であるため、一体どちらに属しているのかがわからない地域がこの場所に存在してしまうことになったのでした。
本来はニカラグアの領土であるにもかかわらず、ニカラグアの領土であるかのように扱われる。
住んでいる人々にとってもどちらなのかわからない状態なのだったそうです。
そんな地域をアイレク共和国として独立宣言してしまったのです。
実際、どちらの国に属しているのかもわからない地域だったので、独立できるという旗印のもとにアイレク共和国の独立宣言が行われました。

しかし、6月26日の独立宣言から2日後の28日、ニカラグア軍がこの地域を占領してしまったためアイレク共和国はたった2日間で世界から無くなってしまったのです。

アイレクとはインディオの言葉で友情という意味があります。
しかし、その名前とは似合わず、様々な争いを起こした国でもあったのでした。

いかがだったでしょうか。
このようにあっという間に世界から消えてしまった国があるというのは驚きですよね。
そして何よりも、どこに属しているのかわからない地域が、世界の中に存在していたというのが今の世の中からは考えられないことですね。
しかし、そういった歴史を経てきているからこそ、現代の世界が存在しているわけです。
歴史を知ることでその国にまた興味が出てきそうですね。