北海道の広大な地には、数多くの湖が存在しています。
有名どころだけでも50以上。
総数となるとわからないくらいですね。
なぜこんなに北海道に湖が多いのか。
それは、そもそも火山が多い北海道地域であるために、それらの火山活動によってできた湖が多いということがまず挙げられます。
そして、冬は雪に覆われる地域であるため、湖などを埋め立てて稲作が行われたといったこともほどんどなかったため、今もなお数多くの湖がそのまま残っているのです。
今回は、そんな北海道にあるとある湖のことです。
今回紹介している湖は、北海道の道東。
根室半島の付け根に位置している風蓮湖という湖です。
根室湾に面するこの風蓮湖は、湖の中で淡水と海水とが混じりあっている汽水湖であり、日本にある湖の中でもなかなかに大きな部類に入る湖なのです。
今回はこの道東にある巨大な湖、風蓮湖について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
これまでの道東の記事です。
















風蓮湖
北海道の道東。
根室半島の付け根には巨大な湖があります。
野付風蓮道立自然公園に含まれるこの湖は風蓮湖と言い、手つかずの自然が今も残る広大な湖となっています。
根室市と別海町とにまたがるこの湖の特徴の一つは、ここが汽水湖だということです。
淡水と海水とが湖の中で入り混じっている汽水湖である風蓮湖は、そこに広大な湿原地帯が広がっています。
その手つかずの広大な自然の中に、数多くの野生動物や、野生の植物が生息しており、湿地の生態系を守るための国際条約であるラムサール条約にも2005年に選定された場所ともなっています。
その大きさもかなり大きな湖となっており、日本国内でも14番目に大きな湖となっています。
風蓮湖という名前から風流さも感じるかもしれませんが、名前の元となっているのはアイヌ語なのだそうです。
アイヌ語の『フーレ・ペツ』が語源となっています。
この言葉は赤い川という意味であり、風蓮湖に流れ込む風蓮川の周囲にあるやちによって赤い水が流れ、それが湖に注ぎ込んでいるというところから、風蓮湖という名前になったとのことです。
風蓮湖の周囲には湿地帯が広がっています。
そのため、数多くの食料があることと、陸上の野生動物に遭遇する危険性が低いこと。
さらに隠れ場所となる植生があるということから、水鳥・ハクチョウの飛来地となっており、数多くの渡り鳥がやってくる場所ということでも有名な場所となっています。
なんとその他にも約300種類以上もの野鳥がここでは観察されているのだそうです。
さらにはタンチョウの営巣地にもなっています。
数多くのエゾシカがやってくる場所でもあり、手つかずの自然が広大に広がっている貴重な場所となっています。
風蓮湖の東南湖畔には道の駅があります。
この道の駅は、道の駅 スワン44ねむろという場所であり、道の駅の建物の裏には風蓮湖を一望することができる展望台が設けられています。
湖の様子を観察するにはベストな場所でしょう。
アクセス
根室駅から西に14kmほどの場所にある、道の駅 スワン44ねむろにある展望台からは、風蓮湖の様子をよく観察することができます。
風蓮湖へ行ってみた
それでは、風蓮湖へ行ってみましょう。

こちらが、道の駅 スワン44ねむろの建物の裏にある展望台から見た風蓮湖の様子です。
道路沿いから一歩この場所に入ると、シーンとした独特の雰囲気に変わり、湖の静けさを非常に感じることができます。

風蓮湖および、春国岱に生息している野生動物や野鳥、植物などの紹介が書かれていました。

こちらは野生植物と野生動物ですね。
人の手が入らず、陸の大きな捕食者に侵されにくい場所だからこそ、これだけの自然が今もなお残っているのですね。

こちらには、風蓮湖にやってくる渡り鳥やエゾシカなどの紹介が書かれていました。

風連湖全体から見るとここは南の端。
この道の駅から北西に20kmもの大きさがある風蓮湖。
さすが北海道にある湖。
その大きさはけた違いな大きさですね。

海とは砂州によって隔たれています。
自然によって作られたこの様々な生き物たちが生きる奇跡的な湖。
これからもしっかりとその自然環境を次の世代に残していかなければなりませんね。
いかがだったでしょうか。
北海道に数ある湖。
どの湖にもさまざまな特徴がありますよね。
その中でもここのように、手つかずの自然環境の中でのびのびと野生の生き物たちが生きている場所は他にはないのではないでしょうか。
海に面した汽水湖という特徴をもったこの風蓮湖。
道東を訪れた際にはぜひとも訪れておきたい場所の一つでしょうね。