北海道の根室の町。
町中をいろいろとさまよってみると、ところどころに根室にある歴史的な場所などを紹介した案内の標柱があります。
かつての県庁跡。
かつての銀行跡。
かつての郵便局の跡。
かつての学校跡。
かつての警察署跡
かつての税務署の跡。
などなど。
明治期にこの根室に作られた様々な建物跡などを紹介した案内の標柱になっているのです。
町中にそういった歴史的なスポットが点々とあるというのは面白いですよね。
そういった公共的な施設跡がたくさんある中で、一つユニークな場所があります。
それが、床屋の跡なのです。
その床屋の跡を、二越髪結床跡と言います。
床屋なんてどこにでもあるのでは・・・と思うかもしれませんが、この床屋は根室で最初にできた床屋であり、北海道の中でも最も古い床屋の一つに数えられているそうなのです。
現在は案内の柱が立つだけのこの二越髪結床跡。
一体どんな歴史がある場所なのでしょうか。
今回はこの二越髪結床跡について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
これまでの道東の記事です。




















二越髪結床跡
北海道の根室の町にある二越髪結床跡とは、根室で最初の床屋のあった場所に建つ史跡の標柱です。
現在はスナックの入っている建物となっています。
北海道全体で見ても、最も古い部類に入る床屋だったのだそうです。
そんな根室初の床屋である二越髪結床跡が開業したは、明治6年のことでした。
非常に大きな建物で開業した二越髪結床跡なのですが、ここを開業した人物が二越留吉(ふたこしとめきち)でした。
二越留吉23歳の時、2人の弟子と共に根室で最初の二越髪結床を開業しました。
開業当初は、髪結床(かみゆいとこ)という名称でしたが、後に理髪床(りはつとこ)という名前に変更して営業を続けていたのだそうです。
この二越髪結床ができてからは根室の町中にも床屋が増えていき、大正2年には20数店になるまで増えていたそうです。
なお、根室市内には二越髪結床跡の史跡標柱だけではなく、街のいたるところに全部で36か所の標柱があります。
ぜひ一つ一つ探してみてはいかがでしょうか。
白木屋跡(根室最初の商店跡)
本町の石畳(埋め立て地に敷き詰められた石畳)
開拓使根室出張所跡(開拓使庁の出張所跡)
花咲学校跡(現在の花咲小学校の前身となった学校)
歯舞村役場跡
安政二年の石灯篭(いしとうろう)
北海道庁立根室実業学校跡
私立根室実修学校跡
根室町役場跡
寛政の蜂起和人殉難墓碑
和田屯田兵本部跡
根室で最初の床屋・二越髪結床跡
第四十四国立銀行根室支店跡
伊勢座跡(芝居小屋跡)
北友社跡(根室初の新聞社跡)
1根室女紅場(じょこうば)跡(芸娼妓に洗濯・裁縫を教える場所)
1根室監獄署跡
1開拓使根室牧畜場跡
根室指定文化財(史跡)和田屯田兵碑
北海道指定文化財(有形文化財)和田屯田兵村の被服庫
観象台跡
官立根室病院跡
厚床家畜市場跡
根室最初のお寺 開法寺
旧根室警察署跡
旧根室幼稚園跡
寄席柳亭跡
旧根室郵便局跡
日本郵船会社根室支店
北海道最初の納沙布岬灯台
小市慰霊碑・湯地定堅・梶原平馬の墓
根室始審裁判所・治安裁判所跡
落石無線送信所跡
港線跡地
根室最初のキリスト教バプテスト伝道の地
旧根室税務署跡
アクセス
根室駅から北東に1.2kmほど歩いたところにあります。
二越髪結床跡へ行ってみた
それでは、二越髪結床跡へ行ってみましょう。

根室の町中に、二越髪結床跡はあります。
上の写真のような標柱がありますが、少し見つけにくいかもしれません。
隣の建物の中には、現在はスナックが入っているようです。
営業は・・・してるのかな??

標柱にはこの史跡の案内が書かれていました。
かつては港町として非常に栄えていたようですが、現在は結構この周辺は閑散としています。

こちらがかつての二越髪結床のイラストです。
絵の中の人の大きさと比べてみるとかなり大きくないですか??
床屋でこれだけの大きさがあるというのは今ではあまり見かけないですね。

少し、二越髪結床の周辺も撮影してみました。

すぐ北側がスロープになっていて、そこを下りていくと海にたどり着きます。

とにかく閑散としています。
根室港が近いのでかつては漁師の人たちでにぎわった街だったのではないでしょうか。

いかがだったでしょうか。
今回は根室の町にある史跡の紹介をしてきました。
数々の標柱があるということからも、根室の町が歴史ある町だということがよくわかりますよね。
町中にあるこれらの跡を巡ってみるというのも、面白い旅のスタイルではないかと思います。